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再発難治性多発性骨髄腫患者に対するイベルドミド+デキサメタゾン併用療法、客観的奏効率31%を示す

[公開日] 2019.07.18[最終更新日] 2019.07.18

この記事の3つのポイント ・再発難治性多発性骨髄腫患者が対象の第1b/2a相試験
・イベルドミド+デキサメタゾン併用療法の有効性・安全性を検証
・忍容性に問題はなく、良好な抗腫瘍効果を示した

2019年6月13日から16日までオランダ・アムステルダムで開催された欧州血液学会(EHA)にて、再発難治性多発性骨髄腫(RRMM)患者に対する新規セレブロンE3リガーゼモジュレーターであるイベルドミド(CC-220)+デキサメタゾン併用療法の有効性、安全性を検証した第1b/2a相試験(NCT02773030)の結果がWinship Cancer InstituteのSagar LONIAL氏らにより公表された。

本試験は、2レジメン以上の治療歴のある再発難治性多発性骨髄腫(RRMM)患者に対して28日を1サイクルとして1~21日目にイベルドミド0.3~1.2mg+1, 8, 15,22日目にデキサメタゾン40mg併用療法を投与し、主要評価項目として最大耐用量(MTD)、用量制限毒性(DLT)、第2相試験推奨用量(RPIID)、副次評価項目として客観的奏効率(ORR)などを検証した第1b/2a試験である。

本試験に登録された患者背景は下記の通りである。

年齢中央値は64.5歳(33-79歳)で、前治療歴中央値は5レジメン(2-12レジメン)、造血幹細胞移植歴はありが79%、なしが21%。前治療歴の種類は、レナリドミド=100%、ポマリドミド=69%、プロテアソーム阻害薬=100%、ダラツムマブ=66%だった。

以上の背景を有する患者に対する本試験の結果は下記の通りである。主要評価項目である安全性は、グレード3または4の有害事象(AE)発症率は72%(N=41人)、その内訳は下記の通りである。好中球減少症26%、血小板減少症11%、神経障害2%。なお、治療関連有害事象(TRAE)により3人の患者が治療中止に至った。副次評価である客観的奏効率(ORR)は31%(N=16人)、その内訳は最良部分奏効(VGPR)1人、部分奏効(PR)15人を示した。また、病勢コントロール率(DCR)は88%(N=45人)であった。

以上の第1b/2a相試験(NCT02773030)の結果よりSagar LONIAL氏らは以下のように結論を述べている。”再発難治性多発性骨髄腫患者に対する新規セレブロンE3リガーゼモジュレーターであるイベルドミド+デキサメタゾン併用療法は、複数治療歴があるにも関わらず良好な抗腫瘍効果を示し、忍容性も問題ありませんでした。”

FIRST CLINICAL (PHASE 1B/2A) STUDY OF IBERDOMIDE (CC-220; IBER), A CELMOD, IN COMBINATION WITH DEXAMETHASONE IN PATIENTS WITH RELAPSED/REFRACTORY MULTIPLE MYELOMA.(2019 EHA,Abstract No:S1603)
ニュース 多発性骨髄腫 NCT02773030

山田創

製薬会社、オンコロジーメディアの運営を経て、フリーのメディカルライターへ転身。Twitterアカウント「@So_Yamada_」

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