CD30陽性再発性難治性原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫患者に対するオプジーボ+アドセトリス、客観的奏効率73%を示す欧州血液学会(EHA)より


  • [公開日]2019.07.11
  • [最終更新日]2019.07.11
この記事の3つのポイント
・D30陽性再発性難治性原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫患者が対象の第2相試験
オプジーボ+アドセトリス併用療法の有効性安全性を検証
忍容性に問題はなく、客観的奏効率73%を示した

2019年6月13日から16日までオランダ・アムステルダムで開催された欧州血液学会(EHA)にて、CD30陽性再発性難治性原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫(PMBL)患者に対する抗PD-1抗体薬であるニボルマブ(商品名オプジーボ;以下オプジーボ)+抗CD30抗体薬であるブレンツキシマブベドチン(商品名アドセトリス;以下アドセトリス)併用療法の有効性、安全性を検証した第2相のCheckMate 436試験(NCT02581631)の結果がUniversity of BolognaのPier Luigi Zinzani氏らにより公表された。

CheckMate 436試験とは、CD30陽性再発性難治性原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫(PMBL)患者に対して3週を1サイクルとしてオプジーボ240mg+アドセトリス1.8mg/kg併用療法を投与し、主要評価項目として客観的奏効率(ORR)、副次評価項目として無増悪生存期間PFS)、全生存期間OS)などを検証した国際多施設共同オープンラベル第2相試験である。

本試験に登録された30人の患者背景は下記の通りである。年齢中央値は35.5歳(19-83歳)、前治療歴中央値は2レジメン(2-5レジメン)、造血幹細胞移植歴13%(N=4人)だった。

以上の背景を有する患者に対する本試験の結果は下記の通りである。主要評価項目である客観的奏効率(ORR)は73%(95%信頼区間:54%-88%)、完全奏効率(CR)37%(N=11人)を示した。なお、評価可能であった25人の内13人の患者で標的病変の50%以上の縮小が確認されている。

一方の安全性として、最も多くの患者で確認された全グレードの治療関連有害事象(TRAE)は好中球減少症30%、末梢神経障害27%、末梢神経感覚障害13%、血小板減少性13%、皮膚障害13%、甲状腺機能亢進症13%。

最も多くの患者で確認されたグレード3または4の治療関連有害事象(TRAE)は好中球減少症30%、血小板減少性10%、末梢神経障害27%、好中球数減少7%、過敏症3%、大腸炎3%、発疹3%、黄斑丘疹3%、免疫介在性肝炎3%。

以上のCheckMate 436試験の結果よりPier Luigi Zinzani氏らは以下のように結論を述べている。”CD30陽性再発性難治性原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫(PMBL)患者に対する抗PD-1抗体薬オプジーボ+抗CD30抗体薬アドセトリス併用療法は、客観的奏効率(ORR)73%を示しました。また、安全性プロファイルも既存の臨床試験で確認されているものと一致しており、忍容性も問題ありませんでした。”

NIVOLUMAB COMBINED WITH BRENTUXIMAB VEDOTIN FOR RELAPSED/REFRACTORY PRIMARY MEDIASTINAL LARGE B-CELL LYMPHOMA: EFFICACY AND SAFETY RESULTS FROM THE PHASE 2 CHECKMATE 436 STUDY.(2019 EHA,Abstract No:S1601)

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