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CDKN2A遺伝子損失を含む進行性GIST患者に対するイブランス単剤療法、臨床的意義のある抗腫瘍効果を示さずClinical Cancer Researchより


  • [公開日]2019.05.13
  • [最終更新日]2019.05.10
この記事の3つのポイント
・イマチニブ、スニチニブ耐性のあるCDKN2A遺伝子損失を含む進行性消化管間質腫瘍患者が対象の第2相試験
CDK4/6阻害薬であるイブランス単剤療法有効性安全性を検証
全生存期間の結果に影響を与えず、グレード3/4の有害事象の発症率41.4%を示した

2019年4月12日、医学誌『Clinical Cancer Research』にてイマチニブ、スニチニブ耐性のあるCDKN2A遺伝子損失を含む進行性消化管間質腫瘍(GIST)患者に対するCDK4/6阻害薬であるパルボシクリブ(商品名イブランス;以下イブランス)単剤療法の有効性、安全性を検証した第2相試験(NCT01907607)の結果がCentre Leon Berard LYRICANのJean-Yves Blay氏らにより公表された。

本試験は、イマチニブ、スニチニブ耐性のあるCDKN2A遺伝子損失を含む局所進行性または転移性消化管間質腫瘍(GIST)患者(N=71人)に対して28日を1サイクルとして1日1回イブランス125mg単剤療法を21日間投与し、7日間休薬する治療サイクルを病勢進行または予期せぬ有害事象(AE)が発現するまで継続し、主要評価項目として4ヶ月無病勢進行率(治療開始より4ヶ月の間、完全奏効部分奏効、病勢安定状態を維持)、副次評価項目として安全性などを検証したオープンラベルシングルアームの第2相試験である。

本試験が実施された背景として、消化管間質腫瘍(GIST)患者におけるCDKN2A遺伝子損失は頻繁に起こり、その場合の病勢進行のスピードは早い。以上の背景より、基礎試験にてCDKN2A遺伝子損失した消化管間質腫瘍(GIST)に対する抗腫瘍効果が確認されているCDK4/6阻害薬イブランスの有用性が本試験で確認された。

本試験に登録された試験的確基準を満たすことが確認された40.3%(N=29人)の患者における結果は下記の通りである。主要評価項目である4ヶ月無病勢進行率は13.6%(N=3/22人)、22人の内19人の患者がイブランス治療開始より4ヶ月以内に病勢進行(PD)を経験した。なお、CDKN2A遺伝子損失の有無は全生存期間(OS)の結果に影響を与えなかった。一方の安全性として、グレード1または2の有害事象(AE)発症率86.2%(N=25人)、グレード3または4の有害事象(AE)発症率41.4%(N=12人)を示した。

以上の第2相試験の結果よりJean-Yves Blay氏らは以下のように結論を述べている。”イマチニブ、スニチニブ耐性のあるCDKN2A遺伝子損失を含む進行性消化管間質腫瘍(GIST)患者に対するイブランス単剤療法は、臨床的意義のある抗腫瘍効果を示しませんでした。”

Activity and Safety of Palbociclib in Patients with Advanced Gastrointestinal Stromal Tumors Refractory to Imatinib and Sunitinib: A Biomarker-driven Phase 2 study(Clinical Cancer Research, Published OnlineFirst April 23, 2019)

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