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切除後の肝芽腫小児患者に対する術後化学療法としてのシスプラチン+フルオロウラシル+ビンクリスチン併用、病勢コントロール率を向上

[公開日] 2019.04.17[最終更新日] 2019.04.17

この記事の3つのポイント ・切除後の肝芽腫小児患者が対象の第3相試験
・術後化学療法としてシスプラチン+フルオロウラシル+ビンクリスチン併用療法の有効性を比較検証
・4年無イベント生存率は92%を示し、病勢コントロール率を向上

2019年4月8日、医学誌『The Lancet Oncology』にて切除後の肝芽腫小児患者に対する術後化学療法としてのシスプラチン+フルオロウラシル+ビンクリスチン併用療法の有効性、安全性を比較検証した第3相のAHEP0731試験(NCT00980460)の結果がNemours Children's Specialty Care and Wolfson Children's HospitalのHoward M Katzenstein氏らにより公表された。

AHEP0731試験とは、手術後42日以外の肝芽腫小児患者に対して21日を1サイクルとしてシスプラチン+フルオロウラシル+ビンクリスチン併用療法を2サイクル投与し、主要評価項目として無イベント生存期間(EFS)を検証した第3相試験である。

本試験のフォローアップ期間中央値42ヶ月時点における結果は下記の通りである。主要評価項目である4年無イベント生存率(EFS)は92%(95%信頼区間:79-97%)を示した。

一方の安全性として、最も多くの患者で確認されたグレード3~4の治療関連有害事象(TRAE)は発熱好中球減少症(FN)14%、好中球数減少6%、感染症8%、下痢8%。なお、治療関連有害事象(TRAE)により死亡した患者は1人も確認されなかった。

以上のAHEP0731試験の結果よりHoward M Katzenstein氏らは以下のように結論を述べている。”肝芽腫小児患者に対する術後化学療法として最小量のシスプラチン+フルオロウラシル+ビンクリスチン併用療法を投与することで、病勢コントロール率を向上させることが示されました。”

Minimal adjuvant chemotherapy for children with hepatoblastoma resected at diagnosis (AHEP0731): a Children's Oncology Group, multicentre, phase 3 trial(The Lancet Oncology, Published:April 08, 2019)

ニュース 肝臓がん 小児 肝芽腫

山田創

製薬会社、オンコロジーメディアの運営を経て、フリーのメディカルライターへ転身。Twitterアカウント「@So_Yamada_」

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