【6月28日(金)/ 東京・日本橋】腎細胞がんセミナー参加申込受付中!

未治療のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫患者に対するR-CHOP+ベルケイド併用療法、無増悪生存期間を有意に改善しないThe Lancet Oncologyより


  • [公開日]2019.04.16
  • [最終更新日]2019.04.15
この記事の3つのポイント
・未治療のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫患者が対象の第3相試験
・標準化学療法であるR-CHOP+ベルケイド併用療法有効性安全性を比較検証
・5年病勢進行または死亡のリスクを14%減少したが、統計学的に有意な差は確認されず

2019年4月1日、医学誌『The Lancet Oncology』にて未治療のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)患者に対する標準化学療法であるR-CHOP+プロテアソーム阻害薬であるボルテゾミブ(商品名ベルケイド;以下ベルケイド)併用療法の有効性、安全性を比較検証した第3相のREMoDL-B試験(NCT01324596)の結果がUniversity of SouthamptonのAndrew Davies氏らにより公表された。

REMoDL-B試験とは、未治療のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)患者(N=918人)に対してリツキシマブ375mg/m2+シクロホスファミド750mg/m2+ドキソルビシン50mg/m2+ビンクリスチン1.4mg/m2+プレドニゾロン100mg+ベルケイド1.3~1.6mg/m2併用療法を投与する群(RB-CHOP,N=459人)、またはリツキシマブ375mg/m2+シクロホスファミド750mg/m2+ドキソルビシン50mg/m2+ビンクリスチン1.4mg/m2+プレドニゾロン100mg併用療法を投与する群(R-CHOP,N=459人)に1対1の割合で無作為に振り分け、主要評価項目として30ヶ月無増悪生存率PFS)、副次評価項目として奏効率(RR)、全生存期間OS)などを比較検証した国際多施設共同ランダム化の第3相試験である。

本試験が実施された背景として、R-CHOP併用療法はびまん性大細胞型B細胞リンパ腫の標準治療として15年以上実施されている。その間の治療成績は5年無増悪生存率(PFSの)で70-75%、全生存率(OS)で75-80%であるが、R-CHOP併用療法に不応を示した患者の2年生存率は3分の1程度である。以上の背景より、未治療のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)のさらなる治療成績向上を目指し、RB-CHOP併用療法の有効性、安全性が本試験で検証された。

本試験に登録された患者背景は下記の通りである。

年齢中央値

RB-CHOP群=63歳(20-84歳)
R-CHOP群=65歳(24-86歳)

ECOG Performance Status

RB-CHOP群=スコア0が50.1%、スコア1が37.9%、スコア2が12.0%
R-CHOP群=スコア0が56.4%、スコア1が32.1%、スコア2が11.5%

IPIスコア

RB-CHOP群=Lowが26.1%、Low intermediateが26.8%、High intermediateが29.0%、Highが18.1%
R-CHOP群=Lowが26.8%、Low intermediateが24.2%、High intermediateが31.6%、Highが17.4%

病期

RB-CHOP群=ステージIが3.1%、ステージIIが27.6%、ステージIIIが33.7%、ステージIVが35.7%
R-CHOP群=ステージIが2.6%、ステージIIが28.7%、ステージIIIが28.0%、ステージIVが40.7%

以上の背景を有する患者に対する本試験のフォローアップ期間中央値29.7ヶ月(95%信頼区間:29.0-32.0ヶ月)時点における結果は下記の通りである。主要評価項目である30ヶ月無増悪生存率(PFS)はRB-CHOP群74.3%(95%信頼区間:69.3-78.7%)に対してR-CHOP群70.1%(95%信頼区間:65.0-74.7%)、RB-CHOP群で5年病勢進行または死亡(PFS)のリスクを14%減少(HR:0.86,95%信頼区間:0.65-1.13,P=0.28)するも両群間で統計学的有意な差は確認されなかった。

副次評価項目である30ヶ月全生存率(OS)はRB-CHOP群82.7%(95%信頼区間:78.2-86.3%)に対してR-CHOP群83.6%(95%信頼区間:79.0-87.3%)、RB-CHOP群で5年死亡(OS)のリスクを11%減少(HR:0.89,95%信頼区間:0.62-1.28,P=0.52)するも両群間で統計学的有意な差は確認されなかった。

一方の安全性として、グレード1~2の有害事象(AE)発症率はRB-CHOP群93.5%(N=415人)に対してR-CHOP群92.6%(N=414人)、グレード3の有害事象(AE)発症率はRB-CHOP群57.0%(N=253人)に対してR-CHOP群50.6%(N=226人)の患者で確認された。なお、グレード3以上の好中球減少症、熱性好中球減少症、血小板減少症、貧血の発症率は両群間で統計学有意な差は確認されなかった。

また、全グレードの神経障害発症率はRB-CHOP群56.8%(N=252人)に対してR-CHOP群41.6%(N=186人)を示し、RB-CHOP群で全グレードの神経障害発症率は統計学有意に増加した(P<0.0001)。一方で、グレード3以上の神経障害発症率はRB-CHOP群3.8%(N=17人)に対してR-CHOP群1.8%(N=8人)を示し、RB-CHOP群でグレード3の神経障害発症率は増加したものの、統計学有意な差は確認されなかった(P=0.070)。

以上のREMoDL-B試験の結果よりAndrew Davies氏らは以下のように結論を述べている。”未治療のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)患者に対して標準治療であるR-CHOP併用療法にベルケイドを加えても、無増悪生存期間(PFS)を改善しませんでした。”

Gene-expression profiling of bortezomib added to standard chemoimmunotherapy for diffuse large B-cell lymphoma (REMoDL-B): an open-label, randomised, phase 3 trial(The Lancet Oncology, Published:April 01, 2019)

×

この記事に利益相反はありません。