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未治療進行性悪性黒色腫患者に対するオプジーボ+ヤーボイ併用療法における用量別の有効性、安全性Journal of Clinical Oncologyより


  • [公開日]2019.03.01
  • [最終更新日]2019.04.08
この記事の3つのポイント
・18歳以上の未治療ステージIII/IV悪性黒色腫患者が対象の第3b/4相試験
オプジーボ3mg/kg+ヤーボイ1mg/kg併用とオプジーボ1mg/kg+ヤーボイ3mg/kg併用を比較
・オプジーボ3mg/kg+ヤーボイ1mg/kg併用のグレード3~5の治療関連有害事発症率が有意に低率だった

2019年2月27日、医学誌『Journal of Clinical Oncology』にて未治療の進行性悪性黒色腫患者に対する抗PD-1抗体薬であるニボルマブ(商品名オプジーボ;以下オプジーボ)+抗CTLA-4抗体薬であるイピリムマブ(商品名ヤーボイ;以下ヤーボイ)併用療法有効性安全性を比較検証した第3b/4相のCheckMate511試験(NCT02714218)の結果がSaint-Louis HospitalのCeleste Lebbé氏らにより公表された。

CheckMate511試験とは、18歳以上の未治療ステージIII/IV悪性黒色腫患者に対して3週を1サイクルとしてオプジーボ3mg/kg+ヤーボイ1mg/kg併用療法を4サイクル投与後、4週を1サイクルとしてオプジーボ480mg単剤療法を病勢進行するまで投与する群(NIVO3/IPI1)、または3週を1サイクルとしてオプジーボ1mg/kg+ヤーボイ3mg/kg併用療法を4サイクル投与後、4週を1サイクルとしてオプジーボ480mg単剤療法を病勢進行するまで投与する群する群(NIVO1/IPI3)に1対1の割合で無作為に振り分け、主要評価項目としてグレード3~5の治療関連有害事象(TRAE)発症率、副次評価項目として客観的奏効率ORR)、無増悪生存期間PFS)、全生存期間OS)を比較検証した第3b/4相の試験である。

本試験が実施された背景として、未治療の進行性悪性黒色腫患者に対する抗PD-1抗体薬、抗CTLA-4抗体薬の免疫チェックポイント阻害剤同士の併用は臨床的有用性が既に確認されている。そして、第1相の容量設定試験ではオプジーボ3mg/kg+ヤーボイ1mg/kg併用療法よりも、オプジーボ1mg/kg+ヤーボイ3mg/kg併用療法の方が客観的奏効率(ORR)は高率であるが、治療関連有害事象(TRAE)発症率が高率であることも判っている。以上の背景より、用量別の治療関連有害事象(TRAE)発症率を比較検証する目的で本試験が開始された。

本試験に登録された患者背景は下記の通りである。

年齢中央値

NIVO3/IPI1併用群=58.5歳(19-85歳)
NIVO1/IPI3群=58.5歳(26-85歳)

性別

NIVO3/IPI1併用群=男性58.3%(N=105人)、女性41.7%(N=75人)
NIVO1/IPI3群=男性56.7%(N=101人)、女性43.3%(N=77人)

ECOG Performance Status

NIVO3/IPI1併用群=スコア0が71.7%(N=129人)、スコア1が28.3%(N=51人)、スコア2以上が0%
NIVO1/IPI3群=スコア0が74.7%(N=133人)、スコア1が24.2%(N=43人)、スコア2以上が1.1%(N=2人)

試験開始時のTNM分類におけるM因子

NIVO3/IPI1併用群でM0/M1a/M1bが42.8%(N=77人)、M1cが57.2%(N=103人)
NIVO1/IPI3群でM0/M1a/M1bが42.7%(N=76人)、M1cが57.3%(N=102人)

転移

NIVO3/IPI1併用群=あり2.2%(N=4人)、なし97.8%(N=176人)
NIVO1/IPI3群=あり2.8%(N=5人)、なし97.2%(N=173人)

PD-L1ステータス

NIVO3/IPI1併用群=5%以上が32.8%(N=59人)、5%未満66.7%(N=120人)
NIVO1/IPI3群=5%以上が33.7%(N=60人)、5%未満65.7%(N=117人)

BRAF遺伝子ステータス

NIVO3/IPI1併用群=野生型47.8%(N=86人)、変異型42.8%(N=77人)、不明9.4%(N=17人)
NIVO1/IPI3群=野生型50.6%(N=90人)、変異型41.0%(N=73人)、不明8.4%(N=15人)

なお、患者背景は両群間で大きな偏りはなかった。

以上の背景を有する患者に対する本試験の結果は下記の通りである。主要評価項目であるグレード3~5の治療関連有害事象(TRAE)発症率はNIVO3/IPI1併用群33.9%(95%信頼区間:27.0-41.3%)に対してNIVO1/IPI3群48.3%(95%信頼区間:40.8-55.9%)、その差-14.4%(95%信頼区間:-24.5–4.3%)でNIVO3/IPI1併用群で統計学有意に低率であった(P=0.006)。

なお、重篤な治療関連有害事象(TRAE)発症率は全グレードでNIVO3/IPI1併用群47.8%(N=86人)に対してNIVO1/IPI3群63.5%(N=113人)、グレード3/4でNIVO3/IPI1併用群33.9%(N=61人)に対してNIVO1/IPI3群47.8%(N=85人)、グレード5でNIVO3/IPI1併用群3.3%(N=6人)に対してNIVO1/IPI3群1.7%(N=3人)。また、治療関連有害事象(TRAE)による治療中止率はNIVO3/IPI1併用群23.9%(N=43人)に対してNIVO1/IPI3群33.1%(N=59人)を示した。

副次評価項目である客観的奏効率(ORR)はNIVO3/IPI1併用群45.6%(95%信頼区間:38.1-53.1%)に対してNIVO1/IPI3群50.6%(95%信頼区間:43.0-58.1%)、そして完全奏効率(CR)はNIVO3/IPI1併用群15.0%(N=27人)に対してNIVO1/IPI3群13.5%(N=24人)、部分奏効率(PR)NIVO3/IPI1併用群30.6%(N=55人)に対してNIVO1/IPI3群37.1%(N=66人)を示した。

無増悪生存期間(PFS)中央値はNIVO3/IPI1併用群9.92ヶ月に対してNIVO1/IPI3群8.94ヶ月(HR:1.06,95%信頼区間:0.79-1.42)、12ヶ月無増悪生存率(PFS)はNIVO3/IPI1併用群47.2%に対してNIVO1/IPI3群46.4%。全生存期間(OS)中央値は両群間で未到達(HR:1.09,95%信頼区間:0.73-1.62)。12ヶ月全生存率(OS)はNIVO3/IPI1併用群79.7%に対してNIVO1/IPI3群81.0%を示した。

以上のCheckMate511試験の結果よりCeleste Lebbé氏らは以下のように結論を述べている。”NIVO1/IPI3併用療法に比べ、NIVO3/IPI1併用療法のグレード3~5の治療関連有害事象(TRAE)発症率は統計学有意に低率でした。また、客観的奏効率(ORR)をはじめ有効性に関して両群間で臨床的意義のある大きな違いはありませんでした。”

Evaluation of Two Dosing Regimens for Nivolumab in Combination With Ipilimumab in Patients With Advanced Melanoma: Results From the Phase IIIb/IV CheckMate 511 Trial(Journal of Clinical Oncology, Published online February 27, 2019.)

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