【11/22(金)開催 OMCEセミナー『胃がん』申込み受付中!】

骨転移を有する去勢抵抗性前立腺がん患者に対するゾーフィゴ上乗せ、症候性骨格関連の無イベント生存期間は改善せずThe Lancet Oncologyより


  • [公開日]2019.02.22
  • [最終更新日]2019.04.05
この記事の3つのポイント
・骨転移を有する去勢抵抗性前立腺がん患者が対象の第3相試験
・ゾーフィゴ+ザイティガ+プレドニゾロンまたはプレドニゾン併用療法有効性を検証
症候性骨格関連の無イベント生存期間改善効果はなかった

2019年2月6日、医学誌『The Lancet Oncology』にて骨転移を有する去勢抵抗性前立腺がん患者に対する放射線医薬品であるラジウム-223(商品名ゾーフィゴ;以下ゾーフィゴ)+CYP17阻害薬であるアビラテロン(商品名ザイティガ;以下ザイティガ)+プレドニゾロンまたはプレドニゾン併用療法の有効性を検証した第3相試験(NCT02043678)の結果がMatthew Smith氏らにより公表された。

本試験は、骨転移を有する去勢抵抗性前立腺がん患者に対して4週に1回ゾーフィゴ50kBq/kgを最大6回+1日1回ザイティガ1000mg+1日2回プレドニゾロンまたはプレドニゾン5mg併用療法を投与する群、またはプラセボ+1日1回ザイティガ1000mg+1日2回プレドニゾロンまたはプレドニゾン5mg併用療法を投与する群に1対1の割合で振り分け、主要評価項目として症候性骨格関連の無イベント生存期間(SSE-FS)、副次評価項目として全生存期間OS)などを比較検証した国際多施設共同二重盲検下第3相試験である。

本試験が実施された背景として、骨転移を有する去勢抵抗性前立腺がん患者に対するゾーフィゴ+標準治療、ザイティガ+プレドニゾロンまたはプレドニゾン療法により全生存期間(OS)をはじめ有効性が他の臨床試験で確認されている。以上の背景より、両剤を併用することでさらなる有用性が得られることを期待し、本試験が実施された。本試験に登録された患者背景は下記の通りである。

年齢中央値

ゾーフィゴ群=71歳(65-77歳)
プラセボ群=71歳(66-77歳)

人種

ゾーフィゴ群=白人71%(N=285人)黒人2%(N=10人)アジア人20%(N=79人)
プラセボ群=白人70%(N=284人)、黒人4%(N=16人)、アジア人19%(N=78人)

診断時のグリソンスコア

ゾフィーゴ群=8未満35%(N=140人)、8以上61%(N=246人)、不明4%(N=15人)
プラセボ群=8未満38%(N=154人)、8以上58%(N=233人)、不明4%(N=18人)

デノスマブまたはビスフォスフォネート製剤を現在治療中の患者

ゾフィーゴ群=39%(N=157)
プラセボ群=42%(N=172人)

簡易疼痛質問票(BPI-SF)スコア

ゾフィーゴ群=スコア0が49%(N=195人)、スコア1-3が45%(N=181人)、不明6%(N=25人)
プラセボ群=スコア0が49%(N=195人)、スコア1-3が43%(N=174人)、不明8%(N=33人)

以上の背景を有する患者に対する本試験の結果は下記の通りである。主要評価項目である症候性骨格関連の無イベント生存期間(SSE-FS)中央値はゾフィーゴ群で22.3ヶ月(95%信頼区間:20.4-24.8ヶ月)に対してプラセボ群で26.0ヶ月(95%信頼区間:21.8-28.3ヶ月)、ゾフィーゴ群で症候性骨格関連のイベント(SSE-FS)リスクが12.2%増加(95%信頼区間:0.917-1.374,P=0.2636)した。

副次評価項目である全生存期間(OS)中央値はゾフィーゴ群で30.7ヶ月(95%信頼区間:25.8ヶ月-未到達)に対してプラセボ群で33.3ヶ月(95%信頼区間:30.2-41.1ヶ月)、ゾフィーゴ群で死亡(OS)のリスクが19.5%増加(95%信頼区間:0.950-1.505,P=0.128)した。

一方の安全性として、最も多くの患者で確認されたグレード3-4の治療関連有害事象(TRAE)は高血圧でゾフィーゴ群が11%(N=43人)に対してプラセボ群が13%(N=52人)、骨折でゾフィーゴ群が9%(N=36人)に対してプラセボ群が3%(N=12人)、ALT増加でゾフィーゴ群が9%(N=34人)に対してプラセボ群で7%(N=28人)。また、重篤な治療関連有害事象(TRAE)はゾフィーゴ群が41%(N=160人)に対してプラセボ群が39%(N=155人)で確認された。

以上の第3相試験の結果よりMatthew Smith氏らにより公表された。”骨転移を有する去勢抵抗性前立腺がん患者に対するザイティガ+プレドニゾロンまたはプレドニゾン併用療法に対するゾフィーゴの上乗せは、症候性骨格関連の無イベント生存期間(SSE-FS)改善効果はなく、プラセボ群に比べて骨折発症率が増加しました。”

Addition of radium-223 to abiraterone acetate and prednisone or prednisolone in patients with castration-resistant prostate cancer and bone metastases (ERA 223): a randomised, double-blind, placebo-controlled, phase 3 trial(The Lancet Oncology, Published:February 06, 2019)

×

リサーチのお願い


この記事に利益相反はありません。