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びまん性大細胞型B細胞リンパ腫患者に対するオプジーボの奏効率は3~10%


  • [公開日]2019.02.03
  • [最終更新日]2019.02.03
この記事の3つのポイント
・びまん性大細胞型B細胞リンパ腫患者に対するオプジーボの可能性
・難治性に対する第2相試験の結果
・オプジーボの奏効率は低い

2018年1月8日、医学誌『Journal of Clinical Oncology』にて自家造血幹細胞移植非適応またはその後病勢進行した再発難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)患者に対する抗PD-1抗体薬であるニボルマブ(商品名オプジーボ;以下オプジーボ)単剤療法有効性安全性を検証した第2相のCheckMate 139試験(NCT02038933)の結果がMayo Clinic・Stephen M. Ansell氏らにより公表された。

CheckMate 139試験とは、自家造血幹細胞移植非適応またはその後病勢進行した再発難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)患者に対して2週間に1回オプジーボ3mg/kg単剤療法を投与し、主要評価項目として客観的奏効率(ORR)、副次評価項目として奏効持続期間(DOR)、無増悪生存期間PFS)、全生存期間OS)などを検証した単群非盲検下第2相試験である。

本試験が実施された背景としては、再発難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)患者に対する治療選択肢が限られているためである。非ホジキンリンパ腫の中でびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)は多いタイプのリンパ腫であり、1次治療における治療成績は約3分の2の患者が長期寛解を達成する。

しかしながら、1次治療後に病勢進行したり、自家造血幹細胞移植非適応のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)患者の治療選択肢は限られている。そして、その予後は病勢進行後よりわずか6~10ヶ月程度である。以上の背景より、第1相試験にて再発難治性造血器悪性腫瘍患者に対して抗腫瘍効果が確認されている抗PD-1抗体薬オプジーボの再発難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)患者に対する有効性、安全性が検証された。

本試験に登録された患者背景は自家造血幹細胞移植後病勢進行した患者(N=87人)、自家造血幹細胞移植非適応患者(N=34人)それぞれ下記の通りである。年齢中央値は62歳(24-75歳)に対して68歳(28-86歳)。性別は男性64%(N=56人)に対して男性62%(N=21人)。

ECOG Performance Statusはスコア0が40%(N=35人)、スコア1が56%(N=49人)、スコア2が2%(N=2人)、スコア3が1%(N=1人)に対してスコア0が26%(N=9人)、スコア1が74%(N=25人)、スコア2が0%、スコア3が0%。前治療歴は中央値3レジメン(1-11)に対して3レジメン(1-7)。4レジメン以上は24%(N=21人)に対して29%(N=10人)。

診断時の病期ステージIが9%(N=8人)、ステージIIが14%(N=12人)、ステージIIIが26%(N=23人)、ステージIVが47%(N=41人)に対してステージIが3%(N=1人)、ステージIIが18%(N=6人)、ステージIIIが24%(N=8人)、ステージIVが56%(N=19人)。以上の背景を有する患者に対する本試験の結果は下記の通りである。

主要評価項目である客観的奏効率(ORR)は自家造血幹細胞移植後病勢進行した患者群で10%(N=9/87人)、その内訳は完全奏効(CR)3%(N=3人)、部分奏効(PR)7%(N=6人)を示した。また、自家造血幹細胞移植非適応患者群で3%(N=1/34人)、部分奏効(PR)3%(N=1人)を示した。

副次評価項目である奏効持続期間(DOR)中央値は自家造血幹細胞移植後病勢進行した患者群11.4ヶ月(95%信頼区間:3-17ヶ月)を示した。また、自家造血幹細胞移植非適応患者群8ヶ月(95%信頼区間:未到達)を示した。

奏効持続期間(DOR)中央値は自家造血幹細胞移植後病勢進行した患者群11.4ヶ月(95%信頼区間:3-17ヶ月)に対して自家造血幹細胞移植非適応患者群8ヶ月(95%信頼区間:未到達)を示した。

無増悪生存期間(PFS)中央値は自家造血幹細胞移植後病勢進行した患者群1.9ヶ月に対して自家造血幹細胞移植非適応患者群1.4ヶ月を示した。また、6ヶ月無増悪生存率(PFS)は自家造血幹細胞移植後病勢進行した患者群19.1%に対して自家造血幹細胞移植非適応患者群5.2%を示した。

全生存期間(OS)中央値は自家造血幹細胞移植後病勢進行した患者群12.2ヶ月に対して自家造血幹細胞移植非適応患者群5.8ヶ月を示した。また、6ヶ月全生存率(OS)は自家造血幹細胞移植後病勢進行した患者群67%に対して自家造血幹細胞移植非適応患者群47%を示した。

一方の安全性として、全患者群での全グレードの治療関連有害事象(TRAE)発症率は62%(N=75人)、グレード3または4の治療関連有害事象(TRAE)発症率は24%(N=29人)を示した。なお、最も多くの患者で確認された全グレードの治療関連有害事象(TRAE)は吐き気17%、疲労17%、下痢10%、グレード3または4の治療関連有害事象(TRAE)は好中球減少症4%(N=5人)、血小板減少症3%(N=4人)、リパーゼ上昇3%(N=4人)、疲労2%(N=2人)を示した。

以上のCheckMate 139試験の結果よりStephen M. Ansell氏らは以下のように結論を述べている。”自家造血幹細胞移植非適応またはその後病勢進行した再発難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)患者に対するオプジーボ単剤療法の抗腫瘍効果は低率でした。”

Nivolumab for Relapsed/Refractory Diffuse Large B-Cell Lymphoma in Patients Ineligible for or Having Failed Autologous Transplantation: A Single-Arm, Phase II Study(JCO, January 8th, 2019)

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