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未治療のHER陽性転移性胃/食道がん患者に対するキイトルーダ+ハーセプチン+化学療法併用、客観的奏効率83%を示す

[公開日] 2019.01.29[最終更新日] 2025.01.29

この記事の3つのポイント ・未治療のHER陽性転移性胃/食道がん患者が対象の第2相試験
・キイトルーダ+ハーセプチン+オキサリプラチン+カペシタビン併用療法の有効性を検証
・無増悪生存期間の中央値は11.4ヶ月で、抗腫瘍効果と忍容性は良好だった

2019年1月17日~1月19日に米国・サンフランシスコで開催された消化器がんシンポジウム(ASCO GI 2019)にて未治療のHER陽性転移性胃/食道がん患者に対する抗PD-1抗体薬であるペムブロリズマブ(商品名キイトルーダ;以下キイトルーダ)+抗HER2モノクローナル抗体薬であるトラスツズマブ(商品名ハーセプチン;以下ハーセプチン)+オキサリプラチン+カペシタビン併用療法の有効性を検証した第2相試験(NCT02954536)の結果がMemorial Sloan Kettering Cancer CenterのYelena Yuriy Janjigian氏らにより公表された。

本試験は、未治療のHER陽性転移性胃/食道がん患者に対して3週を1サイクルとして1日目にキイトルーダ200mg+1日目にハーセプチン6mg/kg+1日目にオキサリプラチン130mg/m2+1日2回カペシタビン850mg/m2を14日間連日投与後7日間休薬する併用療法を実施し、主要評価項目として無増悪生存期間(PFS)、副次評価項目として客観的奏効率(ORR)などを検証した第2相試験である。

本試験が実施された背景として、抗HER2モノクローナル抗体薬であるハーセプチンはPD-L1発現率、HER2特異的T細胞反応を増強し、抗PD-1抗体薬であるキイトルーダはハーセプチンによりT細胞特異的免疫応答性を増強させることが基礎試験などの結果より示されている。以上の背景よりキイトルーダ、ハーセプチン、抗がん剤併用による有用性が本試験により検証された。

本試験の結果、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)中央値は11.4ヶ月(95%信頼区間:6-15ヶ月)を示した。また、副次評価項目である客観的奏効率(ORR)は83%(95%信頼区間:63%-95%,N=20/24)を示し、その内訳は完全奏効(CR)3人、部分奏効(PR)17人であった。

一方の安全性として、10%以上の患者で確認された治療関連有害事象(TRAE)はグレード2の疲労感35%、グレード2の下痢26%、グレード2または3の好中球減少症16%、AST/ALT上昇16%であった。

以上の第2相試験の結果よりYelena Yuriy Janjigian氏らは以下のように結論を述べている。”未治療のHER陽性転移性胃/食道がん患者に対するキイトルーダ+ハーセプチン+化学療法併用の抗腫瘍効果、忍容性は良好でした。今回の試験で得られた本治療の有用性は、現在進行中の第3相のKEYNOTE-811試験(NCT03615326)の結果で明らかになるでしょう。”

First-line pembrolizumab (P), trastuzumab (T), capecitabine (C) and oxaliplatin (O) in HER2-positive metastatic esophagogastric adenocarcinoma (mEGA).(ASCO GI 2019, Presented Thursday, January 17, 2019)

ニュース 胃がん.食道がん NCT02954536キイトルーダペムブロリズマブ

山田創

製薬会社、オンコロジーメディアの運営を経て、フリーのメディカルライターへ転身。Twitterアカウント「@So_Yamada_」

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