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新規多発性骨髄腫患者に対する維持療法としてのプロテアソーム阻害薬ニンラーロ、無増悪生存期間(PFS)を統計学有意に改善する第60回米国血液学会(ASH)


  • [公開日]2018.12.26
  • [最終更新日]2018.12.27
この記事の3つのポイント
・新規多発性骨髄腫患者を対象とした第Ⅲ相試験
・ニンラーロ単剤療法群とプラセボ群を比較検証した試験
・第Ⅲ相試験で初めてニンラーロ単剤療法の維持療法としての有効性を示した

2018年12月1日より4日まで米国・サンディエゴで開催された第60回米国血液学会(ASH)にて、導入療法とその後の大量化学療法および自家造血幹細胞移植後に奏効(完全奏効、最良部分奏効、または部分奏効)を示した多発性骨髄腫患者に対する維持療法としてのプロテアソーム阻害薬であるイキサゾミブ(商品名ニンラーロ;以下ニンラーロ)単剤療法の有効性を比較検証した第Ⅲ相のTOURMALINE-MM3試験(NCT02181413)の結果がUniversity Athens School of Medicine・Meletios Dimopoulos氏らにより公表された。

TOURMALINE-MM3試験とは、導入療法とその後の大量化学療法および自家造血幹細胞移植後に奏効を示した多発性骨髄腫患者に対する維持療法として28日を1サイクルとして1、8、15日目に1日1回ニンラーロ3mg単剤療法を投与する群、またはプラセボ単剤療法を投与する群に無作為に振り分け、主要評価項目として無増悪生存期間PFS)、副次評価項目として全生存期間OS)、微小残存病変MRD)変化率、治療関連有害事象(TRAE)発症率などを比較検証したランダム化プラセボ対照二重盲検の第Ⅲ相試験である。

本試験の結果、主要評価項目である独立審査委員会(IRC)評価による無増悪生存期間(PFS)中央値はニンラーロ群26.5ヶ月に対してプラセボ群では21.3ヶ月、ニンラーロ群で病勢進行または死亡のリスクを統計学的有意に28%減少(HR:0.72,95%信頼区間:0.582-0.890,P=0.002)した。

また、副次評価項目である全生存期間(OS)中央値は両群間ともに中央値に到達しなかった。微小残存病変(MRD)陽性から陰性への転換率はニンラーロ群12%に対してプラセボ群7%、ニンラーロ群で高率であった。

一方の安全性として、グレード3以上の治療関連有害事象(TRAE)発症率はニンラーロ群42%に対してプラセボ群20%を示し、多くの患者で確認されたものは以下の通りである。肺炎がニンラーロ群6%に対してプラセボ群4%、肺炎を含む感染症がニンラーロ群15%に対してプラセボ群8%、消化器障害がニンラーロ群6%に対してプラセボ群1%、好中球減少がニンラーロ群5%に対してプラセボ群3%、血小板減少がニンラーロ群5%に対してプラセボ群1%未満を示した。

また、重篤な有害事象発症率はニンラーロ群27%に対してプラセボ群20%。有害事象による治療中止率はニンラーロ群7%に対してプラセボ群5%。なお、プロテアソーム阻害薬特有の治療関連有害事象(TRAE)である末梢性ニューロパチーは全グレードでニンラーロ群19%に対してプラセボ群15%、グレード3でニンラーロ群1%未満に対してプラセボ群0%を示した。

以上のTOURMALINE-MM3試験の結果より、Meletios Dimopoulos氏は以下のように述べている。“これまで、導入療法とその後の大量化学療法および自家造血幹細胞移植後に奏効を示した多発性骨髄腫患者さんに対する維持療法は他の臨床試験でその有用性が示されています。本試験では、プロテアソーム阻害薬であるニンラーロ単剤療法の維持療法としての有効性を示した初の第Ⅲ相試験になります。”

プロテアソーム阻害剤による維持療法について評価した初のプラセボ対照臨床第3相試験TOURMALINE-MM3試験における良好な結果の公表について

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