再発難治性B細胞性非ホジキンリンパ腫に対するREGN1979、客観的奏効率55.6%を示す第60回米国血液学会(ASH)


  • [公開日]2018.12.01
  • [最終更新日]2019.03.27
この記事の3つのポイント
・治療歴のある悪性リンパ腫患者対象の第1相試験
・REGN1979単剤療法容量制限毒性安全性、抗腫瘍効果を検証
・治療歴のある再発難治性B細胞性非ホジキンリンパ腫に対する忍容性が良好

2018年12月1日より4日まで米国・サンディエゴで開催されている第60回米国血液学会(ASH)にて、治療歴のある再発難治性濾胞性リンパ腫(RRFL)、再発難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(RRDLBCL)、その他の再発難治性B細胞性非ホジキンリンパ腫(RR-BNHL)に対する抗CD20/CD3二重特異性抗体薬であるREGN1979単剤療法の安全性、有効性を検証した第1相試験の結果がCancer Institute of New JerseyのRajat Bannerji氏らにより公表された。

本試験は、治療歴のある再発難治性濾胞性リンパ腫(N=16人)、再発難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(N=30人)、その他の再発難治性B細胞性非ホジキンリンパ腫(N=8人)に対してREGN1979 0.03-27mg単剤療法を投与し、主要評価項目として容量制限毒性(DLT)、安全性、その他評価項目として抗腫瘍効果を検証した第1相試験である。

本試験の結果、主要評価項目である容量制限毒性(DLT)の発現は確認されなかった。また、25%以上の患者で確認された全グレードの治療関連有害事象(TRAE)は発熱、寒気、サイトカイン放出症候群CRS)、疲労、C反応性タンパク質上昇、貧血、低血圧、インフュージョンリアクション悪心であった。

また、REGN1979 5mg以上の単剤療法を受けた患者におけるその他評価項目である客観的奏効率ORR)は全患者群で55.6%(N=15/27人)、濾胞性リンパ腫(グレード1~3a)群で100%(N=7/7人)、濾胞性リンパ腫(グレード3b)群で0%(N=0/1人)、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫群で40.0%(N=6/15人)、その他のB細胞性非ホジキンリンパ腫群で50.0%(N=2/4人)を示した。なお、濾胞性リンパ腫(グレード1~3a)群における客観的奏効率(ORR)の内訳は完全奏効(CR)8人、部分奏効(PR)2人である。

以上の第1相試験の結果よりRajat Bannerji氏らは以下のように結論を述べている。“治療歴のある再発難治性B細胞性非ホジキンリンパ腫に対するREGN1979単剤療法は忍容性が良好でした。また、多くの患者で確認されたサイトカイン放出症候群(CRS)、インフュージョンリアクションなどは対処可能でした。”

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