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dMMR/MSI-H転移性大腸がん患者に対して低用量オプジーボとヤーボイ併用療法の奏効率60%

[公開日] 2018.10.23[最終更新日] 2025.01.29

この記事の3つのポイント ・マイクロサテライト不安定性大腸がんに対する免疫複合療法の知見 ・初回治療時のオプジーボとヤーボイのコンビネーション結果 ・完全奏効7%含む60%が腫瘍縮小、1年生存率83%
2018年10月19日~23日までドイツ・ミュンヘンで開催されている欧州臨床腫瘍学会(ESMO2018)にてDNAミスマッチ修復機構欠損(dMMR;以下dMMR)、またはマイクロサテライト不安定性の高い(MSI-H;以下MSI-H)転移性大腸がん患者に対するファーストライン治療としての抗PD-1抗体薬であるニボルマブ(商品名オプジーボ;以下オプジーボ)+抗CTLA-4抗体薬であるイピリムマブ(商品名ヤーボイ;以下ヤーボイ)併用療法の有効性を検証した第II相のCheckMate-142試験(NCT02060188)の結果が公表された。 CheckMate-142試験とは、dMMRまたはMSI-H転移性大腸がん患者(N=45人)に対してファーストライン治療として3週間に1回を1サイクルとしてオプジーボ3mg/kg+ヤーボイ1mg/kgを4サイクル投与後、2週間に1回の投与間隔でオプジーボ3mg/kgを病勢進行または死亡などの理由により投与継続が困難になるまで投与し、主要評価項目として客観的奏効率(ORR)、副次評価項目として完全奏効(CR)+部分奏効(PR)+安定(SD)の状態が12週間以上継続すると定義された病勢コントロール率(DCR)、奏効持続期間(DOR)、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)などを検証した第II相試験である。 本試験に登録された患者背景は年齢中央値66歳。性別は男性51%。フォローアップ期間中央値は13.8ヶ月。以上の背景を有する本試験の結果は下記の通りである。 主要評価項目である客観的奏効率(ORR)は完全奏効率(CR)7%を含む60%を示した。なお、84%の患者で腫瘍縮小効果が確認されている。副次評価項目である奏効持続期間(DOR)、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)はそれぞれ未到達であった。なお、12ヶ月無増悪生存率(PFS)は77%、12ヶ月全生存率(OS)は83%を示した。 一方の安全性は下記の通りである。オプジーボ+ヤーボイ併用療法によりグレード3以上の治療関連有害事象(TRAE)発症率は16%を示し、治療関連有害事象(TRAE)による治療中止率は7%を示した。本試験では低用量でオプジーボ+ヤーボイ併用療法が投与されているため、毒性発現が低率であった。 以上のCheckMate-142試験の結果を受けて、University of Southern California Norris Comprehensive Cancer Center・Heinz-Josef Lenz氏は以下のようにコメントを述べている。”dMMRまたはMSI-H転移性大腸がん患者に対してファーストライン治療としての低用量オプジーボ+ヤーボイ併用療法は忍容性が良好であり、持続した奏効が得られたため、今後は治療選択肢になり得る可能性があります。” Immunotherapy may become new first line treatment in some metastatic colorectal cancers [ESMO 2018 Press Release]
ニュース 大腸がん NCT02060188オプジーボニボルマブ

山田創

製薬会社、オンコロジーメディアの運営を経て、フリーのメディカルライターへ転身。Twitterアカウント「@So_Yamada_」

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