この記事の3つのポイント
・既治療卵巣がん患者が対象の第Ⅱ相試験
・プラチナ系抗がん剤抵抗性を持つ患者にApatinib+エトポシドを投与
・Apatinib+エトポシドは既治療卵巣がん患者に対して有望な結果を示した

2018年8月3日、医学誌『The Lancet Oncology』にてプラチナ系抗がん剤抵抗性の卵巣がん患者に対するVEGFR2を選択的に阻害する新規小分子チロシンキナーゼ阻害薬であるApatinib (YN968D1)+経口エトポシド併用療法有効性を検証した第II相試験のAEROC試験(NCT02867956)の結果がSun Yat-sen University Cancer Center・Chun-Yan Lan氏らにより公表された。

AEROC試験とは、18歳から70歳のプラチナ系抗がん剤抵抗性の卵巣がん患者(N=35人)に対して21日を1サイクルとして1日1回Apatinib500mg+1~14日目に1日1回経口エトポシド500mg併用療法を病勢進行または予期せぬ治療関連有害事象(TRAE)が発症するまで投与し、主要評価項目として部分奏効(PR)または完全奏効(CR)を達成した患者割合として定義された客観的奏効率ORR)、副次評価項目として無増悪生存期間PFS)、奏効持続期間(DOR)、安全性などを検証した第II相試験である。

本試験に登録された患者背景は下記の通りである。年齢中央値は55歳。ECOG Performance Statusはスコア0が26%(N=9人)、スコア1が69%(N=24人)、スコア2が6%(N=2人)。前治療歴は1-2レジメンが23%(N=8人)、3-6レジメンが63%(N=22人)、6レジメン以上が14%(N=5人)。

FIGO分類によるステージはICが9%(N=3人)、IIBが6%(N=2人)、IIIA1が3%(N=1人)、IIIBが3%(N=1人)、IIICが57%(N=20人)。組織学的分類は高悪性度漿液性腺がん77%(N=27人)、低悪性度漿液性腺がん3%(N=1人)、類内膜腺がん6%(N=2人)、卵巣明細胞腺がん11%(N=4人)、粘液性がん3%(N=1人)。

以上の背景を有する患者に対する本試験の結果は下記の通りである。主要評価項目である客観的奏効率(ORR)は54%(95%信頼区間:36.6%-71.2%)を示し、その内訳は部分奏効(PR)が54%(N=19人)であった。

副次評価項目である無増悪生存期間(PFS)中央値は8.1ヶ月(95%信頼区間:2.8-13.4ヶ月)、奏効持続期間(DOR)中央値は7.4ヶ月(95%信頼区間:4.0-13.0ヶ月)を示した。

一方の安全性としては、全グレードの治療関連有害事象(TRAE)を発症した患者は100%を示した。グレード3または4の治療関連有害事象(TRAE)として好中球減少症50%(N=17人)、疲労32%(N=11人)、貧血29%(N=10人)、粘膜炎24%(N=8人)が確認された。また、重篤な治療関連有害事象(TRAE)を発症した患者は2人で、その内訳は1人が貧血、食欲不振、もう1人が腹水であった。

以上のAEROC試験の結果よりChun-Yan Lan氏らは以下のように結論を述べている。”プラチナ系抗がん剤抵抗性の卵巣がん患者に対するApatinib+経口エトポシド併用療法は有望な結果を示し、治療関連有害事象(TRAE)も管理可能でした。”

Apatinib combined with oral etoposide in patients with platinum-resistant or platinum-refractory ovarian cancer (AEROC): a phase 2, single-arm, prospective study(The Lancet Oncology, DOI:https://doi.org/10.1016/S1470-2045(18)30349-8)

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