この記事の3つのポイント
・REACH-2試験とは、ネクサバール治療後に病勢進行したベースラインAFP値400ng/mL以上ある進行性肝細胞がん患者に対して抗VEGF抗体薬であるサイラムザとプラセボ有効性を比較検証した第III相試験である
・本試験の主要評価項目である全生存期間OS)中央値はサイラムザ群8.5ヶ月に対してプラセボ群7.3ヶ月、サイラムザ群で死亡(OS)のリスクを29%統計学的有意に減少した
・本試験の副次評価項目である無増悪生存期間PFS)中央値はサイラムザ群2.8ヶ月に対してプラセボ群1.6ヶ月、サイラムザ群で病勢進行または死亡(PFS)のリスクを54.8%統計学的有意に減少した

2018年6月1日より5日までアメリカ合衆国・イリノイ州・シカゴで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO 2018)にて、ソラフェニブ(商品名ネクサバール;以下ネクサバール)治療後に病勢進行したベースライン時αフェトプロテイン(AFP)値が400ng/mL以上ある進行性肝細胞がん患者の二次治療としての抗VEGF抗体薬であるラムシルマブ(商品名サイラムザ;以下サイラムザ)+最善の支持療法BSC)とプラセボ+最善の支持療法の有効性を比較検証した第III相のREACH-2試験(NCT02435433)の結果がHarvard Medical School・Andrew X. Zhu氏らにより公表された。

REACH-2試験とは、ネクサバール治療後に病勢進行したベースライン時αフェトプロテイン(AFP)値が400ng/mL以上ある進行性肝細胞がん患者(N=292人)の二次治療として2週間に1回サイラムザ8mg/kg+最善の支持療法(BSC)を投与する群(N=197人)、またはプラセボ+最善の支持療法を実施する群(N=95人)に2対1の割合で無作為に振り分け、主要評価項目として全生存期間(OS)、副次評価項目として無増悪生存期間(PFS)、客観的奏効率ORR)などを比較検証した国際多施設共同の第III相試験である。

本試験の結果、主要評価項目である全生存期間(OS)中央値はサイラムザ群8.5ヶ月に対してプラセボ群7.3ヶ月、サイラムザ群で死亡(OS)のリスクを29%統計学的有意に減少(ハザード比:0.710,95%信頼区間:0.531-0.949,p=.0199)した。

また、副次評価項目である無増悪生存期間(PFS)中央値はサイラムザ群2.8ヶ月に対してプラセボ群1.6ヶ月、サイラムザ群で病勢進行または死亡(PFS)のリスクを54.8%統計学的有意に減少(ハザード比:0.452,95%信頼区間:0.339-0.603,p<.0001)した。

なお、客観的奏効率(ORR)はサイラムザ群4.6%に対してプラセボ群1.1%(p=.1156)、病勢進行コントロール率(DCR)はサイラムザ群59.9%に対してプラセボ群38.9%(p=.0006)であった。

一方の安全性として、サイラムザ群で5%以上の患者で確認された治療関連有害事象(TRAE)は高血圧が12.2%、低ナトリウム血症5.6%であり、既存のサイラムザの安全性プロファイルと一致していた。

以上ののREACH-2試験の結果よりAndrew X. Zhu氏らは以下のように述べている。”本試験は、進行性肝細胞患者に対するバイオマーカーの臨床的意義を証明した初の第III相試験です。ネクサバール治療後に病勢進行したベースライン時αフェトプロテイン(AFP)値が400ng/mL以上ある進行性肝細胞がん患者に対するサイラムザは主要評価項目である全生存期間(OS)を達成しました。”

REACH-2: A randomized, double-blind, placebo-controlled phase 3 study of ramucirumab versus placebo as second-line treatment in patients with advanced hepatocellular carcinoma (HCC) and elevated baseline alpha-fetoprotein (AFP) following first-line sorafenib.(ASCO 2018, Abstract No.4003)

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