この記事の3つのポイント
・MITO16B-MaNGO OV2B-ENGOT OV17試験とは、一次治療としてプラチナ系抗がん剤ベースの化学療法アバスチン併用療法6ヶ月以降に病勢進行した再発卵巣がん患者に対するプラチナ系抗がん剤ベースの化学療法±アバスチン併用療法群の有効性を検証した第III相試験である
・本試験の主要評価項目である無増悪生存期間PFS)中央値はアバスチン投与群11.8ヶ月に対してアバスチン非投与群8.8ヶ月、アバスチン投与群で病勢進行または死亡のリスクを49%統計学的有意に減少した
・アバスチン投与群で多く確認されたグレード3以上の治療関連有害事象(TRAE)は高血圧、蛋白尿であった

2018年6月1日より5日までアメリカ合衆国・イリノイ州・シカゴで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO 2018)にて、プラチナ系抗がん剤ベースの化学療法+ベバシズマブ(商品名アバスチン;以下アバスチン)併用療法後に病勢進行した再発卵巣がん患者に対するプラチナ系抗がん剤ベースの化学療法±アバスチン療法の有効性を比較検証したMITO16B-MaNGO OV2B-ENGOT OV17試験(NCT01802749)の結果がIstituto Nazionale Tumori・Sandro Pignata氏らにより公表された。

MITO16B-MaNGO OV2B-ENGOT OV17試験とは、一次治療としてプラチナ系抗がん剤ベースの化学療法+アバスチン併用療法6ヶ月以降に病勢進行したFIGO進行期分類ステージIIIB-IV再発卵巣がん患者(N=405人)に対してプラチナ系抗がん剤ベースの化学療法(カルボプラチン+パクリタキセル;カルボプラチン+ゲムシタビン;カルボプラチン+ドキソルビシン)+アバスチン併用療法群、またはプラチナ系抗がん剤ベースの化学療法群に無作為に振り分け、主要評価項目として無増悪生存期間(PFS)、副次評価項目として全生存期間OS)、安全性などを比較検証した第III相試験である。

本試験のフォローアップ期間中央値20.3ヶ月時点における結果は下記の通りである。主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)中央値はアバスチン投与群11.8ヶ月に対してアバスチン非投与群8.8ヶ月、アバスチン投与群で病勢進行または死亡のリスクを49%統計学的有意に減少(ハザード比:0.51,95%信頼区間:0.41-0.64, p < 0.001)した。

副次評価項目である全生存期間中央値はアバスチン投与群26.7ヶ月に対してアバスチン非投与群27.1ヶ月、アバスチン投与群と非投与群で死亡のリスクは統計学的有意に変わりはなかった(ハザード比:1.00,95%信頼区間:0.73-1.39, p = 0.98)。

一方の安全性として、アバスチン投与群で多く確認されたグレード3以上の治療関連有害事象(TRAE)は高血圧がアバスチン投与群27.5%に対してアバスチン非投与群9.7%(p < 0.001)、蛋白尿がアバスチン投与群4%に対してアバスチン非投与群0%(p = 0.007)であった。

以上のMITO16B-MaNGO OV2B-ENGOT OV17試験の結果よりSandro Pignata氏らは以下のように結論を述べている。”一次治療としてプラチナ系抗がん剤ベースの化学療法+アバスチン併用療法6ヶ月以降に病勢進行した再発卵巣がん患者に対するプラチナ系抗がん剤ベースの化学療法+アバスチン併用療法の再投与は無増悪生存期間(PFS)を統計学的有意に延長し、予期せぬ治療関連有害事象(TRAE)も発症しないことが本試験で示されました。”

Chemotherapy plus or minus bevacizumab for platinum-sensitive ovarian cancer patients recurring after a bevacizumab containing first line treatment: The randomized phase 3 trial MITO16B-MaNGO OV2B-ENGOT OV17.(ASCO 2018, Abstract No.5506)

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