この記事の3つのポイント
免疫療法治療歴のない進行性非小細胞肺がん患者に対する二次治療としてのデュルバルマブ+トレメリムマブ併用療法の全奏効率ORR)18.8%
PD-L1発現率別の全奏効率(ORR)はPD-L1発現率25%以上の患者群で35.1%、PD-L1発現率25%未満の患者群で11.8%
・デュルバルマブ+トレメリムマブ併用療法の主な治療関連有害事象(TRAE)は倦怠感、掻痒、下痢、食欲減退、皮膚障害である

2018年4月11日より4月14日までスイス・ジュネーブで開催された第8回欧州肺癌学会議(ELCC 2018)にて、免疫療法治療歴のない進行性非小細胞肺がん患者に対する二次治療としてのデュルバルマブ(商品名Imfinzi)+トレメリムマブ(tremelimumab)併用療法のPD-L1発現率25%以上、25%未満別の患者群における安全性有効性を検証した第Ib相試験(NCT02000947)の結果が公表された。

本試験は、免疫療法治療歴のない進行性非小細胞肺がん患者(N=213人)に対する二次治療としてのデュルバルマブ+トレメリムマブ併用療法を投与し、主要評価項目として完全奏効(CR)または部分奏効(PR)の患者割合として定義された全奏効率(ORR)、治療関連有害事象(TRAE)発症率、その他評価項目として奏効持続期間(DOR)、無増悪生存期間PFS)、全生存期間OS)などを検証した非盲検下の第Ib相試験である。

本試験の結果、主要評価項目である全奏効率(ORR)は18.8%(95%信頼区間:13.8%–24.7%,N=40人)を示し、奏効の内訳は完全奏効(CR)0.5%(N=1人)、部分奏効(PR)18.3%(N=39人)、病勢安定SD)36.2%(N=77人)、病勢進行(PD)36.2%(N=77人)であった。

また、PD-L1発現率別の全奏効率(ORR)は下記の通りである。PD-L1発現率25%以上の患者群では全奏効率(ORR)35.1%(95%信頼区間:22.9%–48.9%,N=20人)を示し、奏効の内訳は完全奏効(CR)1.8%(N=1人)、部分奏効(PR)33.3%(N=19人)、病勢安定(SD)29.8%(N=17人)、病勢進行(PD)28.1%(N=16人)であった。

PD-L1発現率25%未満の患者群では全奏効率(ORR)11.8%(95%信頼区間:6.9%–18.4%,N=16人)を示し、奏効の内訳は完全奏効(CR)0%(N=0人)、部分奏効(PR)11.8%(N=16人)、病勢安定(SD)40.4%(N=55人)、病勢進行(PD)38.2%(N=52人)であった。

その他副次評価項目である奏効持続期間(DOR)は全患者群で51.7週(95%信頼区間:40.3週–未到達)、PD-L1発現率25%以上の患者群で51.7週(25.1週–未到達)、PD-L1発現率25%未満の患者群で未到達(24.3週–未到達)であった。

無増悪生存期間(PFS)は全患者群で3.5ヶ月(95%信頼区間:1.8–4.0ヶ月)、PD-L1発現率25%以上の患者群で7.1ヶ月(95%信頼区間:3.4–9.2ヶ月)、PD-L1発現率25%未満の患者群で3.3ヶ月(95%信頼区間:1.7–3.5ヶ月)であった。

12ヶ月全生存率(OS)は全患者群で53.8%(95%信頼区間:46.4%–60.6%)、PD-L1発現率25%以上の患者群で71.6%(95%信頼区間:57.3%–81.9%)、PD-L1発現率25%未満の患者群で47.3%(95%信頼区間:38.2%–55.9%)であった。

一方の安全性として、最も確認された治療関連有害事象(TRAE)は下記の通りである。倦怠感19%、掻痒17%、下痢15%、食欲減退14%、皮膚障害14%。また、グレード3または4の治療関連有害事象(TRAE)発症率は23%、治療関連有害事象(TRAE)のために治療中止に至った患者は7%(N=14人)である。まお、治療関連有害事象(TRAE)のために死亡に至った患者はいなかった。

以上の第Ib相試験の結果より、アストラゼネカ社・グローバル医薬品開発担当・エグゼクティブバイスプレジデントであるSean Bohen氏は以下のように述べている。”免疫療法治療歴のない進行性非小細胞肺がん患者に対する二次治療としてのデュルバルマブ+トレメリムマブ併用療法が示した全生存期間(OS)の結果は、今年の年末に公表予定の第III相試験のMYSTIC試験の結果に期待できる内容でした。”

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