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治療歴のある転移性腎細胞がん患者に対するグルタミナーゼ阻害薬CB-839+カボザンチニブ併用療法、FDAよりファストトラック指定を受ける

[公開日] 2018.05.07[最終更新日] 2018.05.07

この記事の3つのポイント ・治療歴のある転移性腎細胞がん患者に対するグルタミナーゼ阻害薬CB-839+マルチキナーゼ阻害薬カボザンチニブ併用療法が米食品医薬品局(FDA)より審査を迅速に進める制度「ファストトラック指定」を受けた ・平均3レジメンの治療歴のある進行性腎細胞がん患者に対するCB-839+カボザンチニブ併用療法は客観的奏効率(ORR)40%、病勢コントロール率(DCR)100%を第I相試験で示している ・治療歴のある進行性腎細胞がん患者に対するCB-839+カボザンチニブ併用療法とカボザンチニブ単剤療法の有効性を比較検証する第II相のCANTATA試験が現在進行中である
2018年4月18日、 米国製薬会社Calithera Biosciences社のプレスリリースにて少なくともVEGF阻害薬またはニボルマブ(商品名オプジーボ;以下オプジーボ)+イピリムマブ(商品名ヤーボイ;以下ヤーボイ)併用療法の前治療歴のある転移性腎細胞がん患者に対してグルタミナーゼ阻害薬CB-839+マルチキナーゼ阻害薬カボザンチニブ(商品名Cabometyx)併用療法が米食品医薬品局(FDA)より審査を迅速に進めるファストトラック(Fast Track)制度の指定を受けたことを公表した。 CB-839+カボザンチニブ併用療法の安全性、有効性については、2018年2月8日から10日まで米国カルフォルニア州サンフランシスコで開催されていた泌尿器癌シンポジウム2018(ASCO-GU 2018)にて第I相試験の結果が公表されている。 本試験の結果、前治療平均レジメン数3レジメンの進行性腎細胞がん患者に対するCB-839+カボザンチニブ併用療法は客観的奏効率(ORR)40%を示し、病勢コントロール率(DCR)は100%を示した。一方の安全性については既存のカボザンチニブの安全性プロファイルと一致していた。 そして、現在は少なくともVEGF阻害薬またはオプジーボ+ヤーボイ併用療法の前治療歴のある転移性腎細胞がん患者(N=298人)に対してCB-839+カボザンチニブ併用療法を投与する群、またはプラセボ+カボザンチニブ併用療法を投与する群に無作為に振り分け、主要評価項目として無増悪生存期間(PFS)、副次評価項目として全生存期間(OS)を比較検証する第II相のCANTATA試験(NCT03428217)が進行中である。
ニュース 腎臓がん イピリムマブ

山田創

製薬会社、オンコロジーメディアの運営を経て、フリーのメディカルライターへ転身。Twitterアカウント「@So_Yamada_」

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