この記事の3つのポイント
・ATLAS試験とは腎切除術後の再発リスクの高い腎細胞がん(RCC)患者に対する術後化学療法としてのプラセボ療法に対するインライタ単剤療法の有効性を比較検証した第III相試験である
・腎切除術後の再発リスクの高い腎細胞がん(RCC)に対する術後化学療法としてのインライタ単剤療法の有効性を示すことができなかった
・ATLAS試験におけるインライタ単剤療法の安全性は既存の安全性プラセボと一致していた

2018年4月10日、ファイザー社のプレスリリースにて腎切除術後の再発リスクの高い腎細胞がん(RCC)患者に対する術後化学療法としてのVEGF阻害薬であるアキシチニブ(商品名インライタ;インライタ)単剤療法とプラセボ単剤療法の有効性を比較検証した第III相のATLAS試験(NCT01599754)の結果が公表された。

ATLAS試験とは、腎切除術後の再発リスクの高い腎細胞がん(RCC)患者(N=724人)に対して1日2回インライタ5mg単剤療法を投与する群、またはプラセボ単剤療法を投与する群に1:1の割合で無作為に振り分け、主要評価項目として無病生存期間DFS)、副次評価項目として全生存期間OS)、安全性を比較検証した国際多施設共同二重盲検下の第III相試験である。

本試験の結果、主要評価項目である無病生存期間(DFS)はプラセボ単剤療法に比べてインライタ単剤療法の優越性を達成できないと独立データモニタリング委員会(DMC)の評価により判断されたためATLAS試験の早期中止が決定された。なお、安全性については既存のインライタ単剤療法で確認されている安全性プロファイルと一致しており、本試験で新たに確認された治療関連有害事象(TRAE)はなかった。

以上のATLAS試験の早期中止を受けてファイザー社・グローバル製品開発・オンコロジーグループ最高開発責任者であるMace Rothenberg氏は以下のように述べている。”腎細胞がん患者さんの病勢進行を抑制できる可能性のある治療ラインでプラセボに対するインライタの優越性を証明できなかったことを残念に思います。今後は本試験のさらなる解析を継続するとともに、腎細胞がんをはじめ多種多様な進行性がんに対するインライタ+免疫チェックポイント阻害薬併用療法の治療の可能性を検証していきます。”

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