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EGFR遺伝子変異陽性局所進行性又は転移性非小細胞肺がん患者の一次治療として第2世代EGFRチロシンキナーゼ阻害薬であるダコミチニブの新薬承認申請が米食品医薬品局(FDA)より受理される
・EGFR遺伝子変異陽性局所進行性又は転移性非小細胞肺がん患者の一次治療としてのダコミチニブが米食品医薬品局(FDA)より優先審査の品目の対象として指定される
・EGFR遺伝子変異陽性局所進行性又は転移性非小細胞肺がん患者の一次治療としてのダコミチニブの市販承認申請が欧州医薬品庁(EMA)より受理される

2018年4月4日、ファイザー社のプレスリリースにてEGFR遺伝子変異陽性局所進行性又は転移性非小細胞肺がん患者の一次治療としての第2世代EGFRチロシンキナーゼ阻害薬であるダコミチニブ(PF-00299804)の新薬承認申請が米食品医薬品局(FDA)より受理され、優先審査の対象として指定されたことを公表した。なお、米食品医薬品局(FDA)同様に欧州医薬品庁(EMA)より市販承認申請が受理されている。

今回の承認根拠となった臨床試験は、第III相のARCHER1050試験(NCT01774721)である。ARCHER1050試験とは、EGFR遺伝子変異陽性局所進行性又は転移性非小細胞肺がん患者(N=452人)に対して一次治療として1日1回ダコミチニブ45mg単剤療法を投与する群(N=227人)、又は1日1回ゲフィチニブ(商品名イレッサ;以下イレッサ)250mg単剤療法を投与する群(N=225人)に1:1の割合で無作為に振り分け、主要評価項目として無増悪生存期間PFS)を比較検証した国際多施設共同オープンラベルの第III相試験である。

本試験の結果、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)中央値はダコミチニブ群14.7ヶ月、イレッサ群9.2ヶ月、ダコミチニブを投与することで病勢進行または死亡(PFS)のリスクが41%統計学的有意に減少(ハザードリスク比:0.59, 95%信頼区間:0.47-0.74,p <0.0001)を示した。

一方の安全性としては、他の臨床試験で既に確認されているダコミチニブの治療関連有害事象(TRAE)と一致していた。なお、ダコミチニブ群で最も確認された全グレードの治療関連有害事象(TRAE)は下痢87%、爪の変色62%、皮膚障害49%、口内炎44%、最も確認されたグレード3の治療関連有害事象(TRAE)は皮膚障害14%、下痢8%であった。

以上のARCHER1050試験の結果より、EGFR遺伝子変異陽性局所進行性又は転移性非小細胞肺がん患者の一次治療としてのダコミチニブの新薬承認申請等を米食品医薬品局(FDA)、欧州医薬品庁(EMA)より受理されたことに対してファイザー社・グローバル製品開発・オンコロジーグループ最高開発責任者であるMace Rothenberg氏は以下のように述べている。

”EGFR遺伝子変異陽性局所進行性又は転移性非小細胞肺がんはアンメットメディカルニーズの高い疾患です。ARCHER1050試験の結果より、第2世代EGFRチロシンキナーゼ阻害薬であるダコミチニブが第1世代EGFRチロシンキナーゼ阻害薬であるイレッサよりも無増悪生存期間(PFS)を統計学有意に延長することが証明され、この疾患の新しい治療選択肢になったことは非常に重要な進歩です。”

なお、処方せん薬ユーザーフィー法(PDUFA)により米食品医薬品局(FDA)の承認の最終決定日は2018年9月を予定している。

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