この記事の4つのポイント
・KEYNOTE-042試験では少なくともPD-L1発現率1%以上局所進行性又は転移性非小細胞肺がん患者に対する一次治療としてのキイトルーダ単剤療法の有効性を検証している。
・KEYNOTE-042試験と類似した試験デザインとしてPD-L1発現率5%以上の局所進行性又は転移性非小細胞肺がん患者に対する一次治療としてのオプジーボ単剤療法の有効性を検証したCheckMate-026試験があるが、その結果は主要評価項目である全生存期間OS)を達成していない。
・PD-L1発現率1%以上局所進行性又は転移性非小細胞肺がん患者に対する一次治療としてのキイトルーダ単剤療法は主要評価項目である全生存期間(OS)を達成した。
・KEYNOTE-24試験ではPD-L1発現率50%以上の局所進行性又は転移性非小細胞肺がん患者に対する一次治療であり、PD-L1発現率1~49%に対しても有効性を示す結果であった。

2018年4月9日、メルク・アンド・カンパニー社のプレスリリースにて少なくともPD-L1発現率1%以上の局所進行性又は転移性非小細胞肺がん患者に対する一次治療としてプラチナ系抗がん剤2剤併用療法に対する抗PD-1抗体薬であるペムブロリスマブ(商品名キイトルーダ;以下キイトルーダ)単剤療法の有効性を検証した第III相のKEYNOTE-042試験(NCT02220894)の結果が公表された。この結果の詳細については、今後の関連学会にて発表される予定である。

KEYNOTE-042試験とは、少なくともPD-L1発現率1%以上のEGFR遺伝子変異陰性ALK融合遺伝子変異陰性局所進行性又は転移性非小細胞肺がん患者(N=1274人)に対する一次治療として3週間に1回キイトルーダ200mgを投与する群、または治験医師判断による下記に示したプラチナ系抗がん剤2剤併用療法(カルボプラチン+パクリタキセル併用療法、カルボプラチン+ペメトレキセド併用療法など)を投与する群に1:1の割合で無作為に振り分け、主要評価項目としてPD-L1発現率1%以上、PD-L1発現率20%以上、PD-L1発現率50%以上それぞれの全生存期間(OS)、副次評価項目として無増悪生存期間PFS)、客観的奏効率ORR)を比較検証した日本を含む国際多施設共同非盲検の第III相試験である。

本試験の独立データモニタリング委員会(DMC)による解析の結果、主要評価項目であるPD-L1発現率1%以上の患者における全生存期間(OS)は、プラチナ系抗がん剤2剤併用療法よりもキイトルーダ単剤療法で統計学有意に延長することを示した。なお、PD-L1発現率20%以上、PD-L1発現率50%以上それぞの患者群においても同様の結果が既に得られている。また、本試験に登録された非小細胞肺がんの種類は扁平上皮がん非扁平上皮がん療法とも含まれている。

一方のキイトルーダ単剤療法の安全性は、局所進行性又は転移性非小細胞肺がん患者に対してキイトルーダ単剤療法を投与した既存の安全性プロファイルと一致しており、本試験で新たに確認された有害事象(AE)はなかった。

以上のKEYNOTE-042試験の結果を受けて、Chinese University of Hong Kong・Department of Clinical Oncology・Tony Mok氏は下記のように述べている。”KEYNOTE-042試験はPD-L1発現率1%以上の局所進行性又は転移性非小細胞肺がん患者に対する一次治療として抗PD-1抗体薬単剤療法がプラチナ系抗がん剤2剤併用療法よりも全生存期間(OS)を統計学有意に延長することを証明した初めての試験です。”

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