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未治療進行性非扁平上皮非小細胞肺がん患者に対する一次治療としてのテセントリク+化学療法+アバスチン併用療法、全生存期間(OS)を統計学的有意に延長する
[公開日] 2018.03.29[最終更新日] 2018.03.29
2018年3月26日、エフ・ホフマン・ラ・ロシュ社プレスリリースにて、未治療の進行性非扁平上皮非小細胞肺がん患者に対するアテゾリズマブ(商品名テセントリク;以下テセントリク)+化学療法(カルボプラチン+パクリタキセル)+ベハジズマブ(商品名アバスチン;以下アバスチン)併用療法の有効性を検証した第III相のIMpower150試験(NCT02366143)の主要評価項目である全生存期間(OS)の結果が公表された。
IMpower150試験とは、未治療の進行性非扁平上皮非小細胞肺がん患者(N=1202人)に対して3週を1サイクルとして1日目にテセントリク1200mg+1日目に化学療法併用療法を4~6サイクル投与後にメンテナンス療法としてテセントリク単剤療法を投与する群(アームA)、3週を1サイクルとして1日目にテセントリク1200mg+1日目に化学療法+1日目にアバスチン15mg/kg併用療法を4~6サイクル投与後メンテナンス療法としてテセントリク+アバスチン併用療法を投与する群(アームB)、3週を1サイクルとして1日目に化学療法+1日目にアバスチン15mg/kg併用療法を4~6サイクル投与後にメンテナンス療法としてアバスチン単剤療法を投与する群(アームC)に1:1:1の割合で無作為に振り分け、主要評価項目として無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)、副次評価項目として全奏効率(ORR)を比較検証した多施設共同オープンラベルの第III相試験である。
本試験の結果、主要評価項目である全生存期間(OS)は化学療法+アバスチン併用療法群(アームC)よりもテセントリク+化学療法+アバスチン併用療法群(アームA)で統計学的有意な延長が確認された。また、サブグループ解析ではPD-L1発現レベルの有無による生存率の相違も検証できている。
一方の安全性プロファイルとしては、各薬剤で認められている既存の安全性プロファイルと一致しており、テセントリク+化学療法+アバスチン併用療法レジメンで新たに確認された有害事象(AE)はなかった。
以上のIMpower150試験の結果を受け、エフ・ホフマン・ラ・ロシュ社・最高医学責任者兼国際開発責任者であるSandra Horning博士は以下のように述べている。”未治療進行性非扁平上皮非小細胞肺がん患者さんの一次治療として、テセントリク+化学療法+アバスチン併用療法群が主要評価項目である全生存期間(OS)を達成したことを我々は嬉しく思います。そして、政府当局と迅速に話合いを進め、可能な限り早くこの治療選択肢を患者さんに届けることができることを願っております。”
なお、2017年12月7日にスイス・ジュネーブで開催された欧州臨床腫瘍学会免疫学シンポジウム(ESMO Immuno Oncology)では、もう1つの主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)の結果が既に公表されている。その結果、無増悪生存期間(PFS)中央値はテセントリク+化学療法+アバスチン併用療法群8.3カ月に対して化学療法+アバスチン併用療法群6.8カ月、病勢進行または死亡(PFS)のリスクをテセントリク+化学療法+アバスチン併用療法群で38%統計学的有意に減少(ハザードリスク比:0.62、95%信頼区間:0.52-0.74、p<0.0001)を示している。
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