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抗CTGFモノクローナル抗体薬Pamrevlumab(FG-3019)、切除不能局所進行膵がん(LAPC)の適応で米国食品医薬品局(FDA)よりファスト・トラック指定
[公開日] 2018.03.14[最終更新日] 2018.03.14
2018年3月1日、FibroGen社のプレスリリースにて切除不能局所進行膵がん(LAPC)患者に対する完全ヒト型抗CTGFモノクローナル抗体薬であるPamrevlumab(FG-3019)が米国食品医薬品局(FDA)よりファスト・トラック指定を受けたことを公表した。
この度のファスト・トラック指定の根拠となった臨床試験は、切除不能局所進行膵がん(LAPC)患者に対して術前化学療法として28日を1サイクルとして1日目、8日目、15日目にゲムシタビン1000 mg/m2(商品名ジェムザール)+1日目、8日目、15日目にナブパクリタキセル(商品名アブラキサン)±1日目、15日目(※1サイクル目のみ1日目、8日目、15日目)にPamrevlumab(FG-3019)35mg/kg併用療法を実施し、主要評価項目として治療関連有害事象(TRAE)発症率、副次評価項目として切除率、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)などを検証した第I/II相試験(NCT02210559)である。
2017年2月、医学誌『Journal of Clinical Oncology』に掲載された本試験の途中結果、ゲムシタビン+ナブパクリタキセル+Pamrevlumab(FG-3019)併用療法が投与された患者は14人、その内6人(43%)で治療関連有害事象(TRAE)を発症した。なお、Pamrevlumab(FG-3019)に関連した重要治療関連有害事象(TRAE)は発症しなかった。
また、本治療により手術適応になった患者は7人、7人の内3人(43%)はR0切除、1人(14%)はR1切除であった。なお、Pamrevlumab(FG-3019)を併用していない患者におけるR0切除は1人(25%)、R1切除は0人(0%)であった。以上の結果より、ゲムシタビン+ナブパクリタキセル併用療法に対するPamrevlumab(FG-3019)の上乗せは、治療関連有害事象(TRAE)を
増加させず、切除不能局所進行膵がん(LAPC)患者の切除率を向上させることを示した。
今回の米国食品医薬品局(FDA)よりファスト・トラック指定を受けて、FibroGen社・最高医学責任者(Chief Medical Officer:CMO)・Peony Yu氏は以下のようにコメントを述べている。”切除不能局所進行膵がん(LAPC)患者さんは、標準治療の選択肢がないために短命でした。しかし、ゲムシタビン+ナブパクリタキセルにPamrevlumab(FG-3019)を上乗せすることで、以前は手術の適応とならなかった患者が手術適応になる可能性が出てきました。”
FibroGen Announces Early Phase 2 Data From a Clinical Study of FG-3019 in Combination With Chemotherapy as Neoadjuvant in Locally Advanced, Unresectable Pancreatic Cancer(FibroGen, Inc. Press Release, No. 415.978.1740)
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