2018年1月18日、医学誌『Journal of Clinical Oncology(JCO)』にて転移性大腸がん患者に対するFOLFIRI+ベバシズマブ(商品名アバスチン;以下アバスチン)併用療法後のメンテナンス療法としてのアバスチン単剤療法有効性を検証した第III相のPRODIGE9試験(NCT0095202)の結果がSaint Louis Hospital・Thomas Aparicio氏らにより公表された。

PRODIGE9試験とは、転移性大腸がん患者(N=491人)に対して導入療法としてFOLFIRI+アバスチン療法を12サイクル投与した後、メンテナンス療法としてアバスチン単剤療法を投与する群、アバスチン単剤療法を投与しない群に無作為に振り分け、主要評価項目として病勢コントロール期間(DDC)、副次評価項目として無増悪生存期間PFS)、全生存期間OS)などを比較検証した多施設共同オープンラベルの第III相試験である。

なお、12サイクルの導入療法後に病勢進行を示す場合には最大で8サイクルまでFOLFIRI+アバスチン併用療法を追加で投与しており、53%(N=261人)の患者が少なくとも導入療法を追加で1サイクル、22%(N=107人)の患者が少なくとも導入療法を追加で2サイクル、11%(N=56人)の患者が少なくとも導入療法を追加で3サイクル以上実施しており、17%(N=85人)の患者が導入療法中に死亡している。

本試験の結果、主要評価項目である病勢コントロール期間(DDC)中央値はメンテナンス療法としてアバスチン単剤療法を投与する群15.0ヶ月、アバスチン単剤療法を投与しない群15.0ヶ月で同等であった。

副次評価項目である無増悪生存期間(PFS)中央値はメンテナンス療法としてアバスチン単剤療法を投与する群9.2ヶ月、アバスチン単剤療法を投与しない群8.9ヶ月、全生存期間(OS)中央値はメンテナンス療法としてアバスチン単剤療法を投与する群21.7ヶ月、アバスチン単剤療法を投与しない群22.0ヶ月であった。

また、少なくとも導入療法を追加で1サイクル実施した患者群における主要評価項目、副次評価項目についても本試験では実施しており、この患者群における化学療法完全休薬期間(CFI)中央値はメンテナンス療法としてアバスチン単剤療法を投与する群4.3ヶ月、アバスチン単剤療法を投与しない群4.3ヶ月で同等であった。

そして、主要評価項目である病勢コントロール期間(DDC)中央値はメンテナンス療法としてアバスチン単剤療法を投与する群17.8ヶ月、アバスチン単剤療法を投与しない群23.3ヶ月(P = 0.339)。副次評価項目である無増悪生存期間(PFS)中央値はそれぞれ9.9ヶ月、9.5ヶ月、全生存期間(OS)中央値はそれぞれ27.6ヶ月、28.5ヶ月であった。

以上のPRODIGE9試験の結果より、Thomas Aparicio氏は以下のように結論を述べている。”転移性大腸がん患者さんに対する導入療法としてのFOLFIRI+アバスチン併用療法後のメンテナンス療法としてのアバスチン単剤療法は、病勢コントロール期間(DDC)をはじめ無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS、化学療法完全休薬期間(CFI)を改善しないことが示されました。”

Bevacizumab Maintenance Versus No Maintenance During Chemotherapy-Free Intervals in Metastatic Colorectal Cancer: A Randomized Phase III Trial (PRODIGE 9)(Journal of Clinical Oncology – published online before print January 18, 2018)

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