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HER2陰性転移性胃がんに対する一次治療としてのサイラムザ+シスプラチン+ゼローダ併用療法、無増悪生存期間(PFS)を有意に延長するも全生存期間(OS)の延長効果はなしASCO-GI2018より


  • [公開日]2018.01.23
  • [最終更新日]2018.01.23

2018年1月18日より20日までアメリカ合衆国・カルフォルニア州・サンフランシスコで開催されている消化器癌シンポジウム(ASCO-GI2018)のオーラルセッションにて、HER2陰性転移性胃がんまたは胃食道接合部がん患者に対する一次治療としてのラムシルマブ(商品名サイラムザ;以下サイラムザ)+シスプラチン+カペシタビン(商品名ゼローダ;以下ゼローダ)併用療法有効性を検証した第III相試験のRAINFALL試験(NCT02314117)の結果がSmilow Cancer Hospital・Charles S. Fuchs氏らにより公表された。

RAINFALL試験とは、HER2陰性転移性胃がんまたは胃食道接合部がん患者(N=645人)に対して21日を1サイクルとして1日目、8日目にサイラムザ8mg/kg+1日目に最大6サイクルのシスプラチン80mg/m2+1日目から14日目まで1日2回のゼローダ1000mg/m2併用療法を投与する群 (N=326人)、または21日を1サイクルとして1日目、8日目にプラセボ8mg/kg+1日目に最大6サイクルのシスプラチン80mg/m2+1日目から14日目まで1日2回のゼローダ1000mg/m2併用療法を投与する群(N=319人)に1:1の割合で無作為に振り分け、主要評価項目として無増悪生存期間PFS)、副次評価項目として全生存期間OS)を検証した国際多施設共同二重盲検比較の第III相試験である。

本試験の結果、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)中央値はサイラムザ+シスプラチン+ゼローダ併用療法群5.7ヶ月に対してプラセボ+シスプラチン+ゼローダ併用療法群5.4ヶ月、サイラムザ+シスプラチン+ゼローダ併用療法群で病勢進行または死亡(PFS)のリスクが25%(ハザード比:0.75,95%信頼区間:0.61–0.94,P=0.011)統計学的有意に減少することを示した。

副次評価項目である全生存期間(OS)中央値はサイラムザ+シスプラチン+ゼローダ併用療法群11.2ヶ月に対してプラセボ+シスプラチン+ゼローダ併用療法群10.7ヶ月、サイラムザ+シスプラチン+ゼローダ併用療法群で死亡(OS)のリスクが4%(ハザード比:0.96,95%信頼区間:0.80–1.16,P=0.68)減少するも、統計学的有意な差は示されなかった。

他の評価項目である客観的奏効率ORR)はサイラムザ+シスプラチン+ゼローダ併用療法群41%に対してプラセボ+シスプラチン+ゼローダ併用療法群36%(P=0.17)、病勢コントロール率DCR)はサイラムザ+シスプラチン+ゼローダ併用療法群82%に対してプラセボ+シスプラチン+ゼローダ併用療法群77%(P=0.10)、全生存期間(OS)同様に両指標とも統計学的有意な差は示されなかった。

一方の安全性としては、化学療法にサイラムザを上乗せすることで新たに確認がされた有害事象(AE)はなく、既存の安全性プロファイルと一致していた。最も一般的に確認されたグレード3以上の有害事象(AE)は、高血圧がサイラムザ+シスプラチン+ゼローダ併用療法群9.9%に対してプラセボ+シスプラチン+ゼローダ併用療法群1.6%、手足症候群8.7%に対して3.8%、血小板減少症7.7%に対して3.5%、食欲減退6.5%に対して3.2%、消化管穿孔4.0%に対して0.3%、嘔吐6.5%に対して9.8%の患者で確認された。

以上のRAINFALL試験の結果より、Charles S. Fuchs氏らは以下のように結論を述べている。”転移性胃がんまたは胃食道接合部がん患者に対する一次治療である化学療法にサイラムザを上乗せすることで病勢進行または死亡(PFS)のリスクが25%有意に減少することが本試験により証明されました。しかしながら、この主要評価項目結果は全生存期間(OS)の改善効果に寄与しませんでした。”

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