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がん患者の予後を患者と主治医の間で議論しても、その関係性は悪化しない

[公開日] 2017.12.25[最終更新日] 2017.12.25

2017年11月17日、医学誌『Journal of Clinical Oncology(JCO)』にて主治医とがん患者との間で予後について議論することはその関係性を悪化させるかどうかを検証した研究結果が公表された。 本研究は、アメリカ合衆国・ニューヨーク州西部、カルフォルニア州北部にあるがん治療クリニックで働く腫瘍専門医38人を受診した進行性がん患者(N=265)を対象に、患者の予後について主治医と議論することでその関係性が悪化するかどうかを検証した縦断コホート研究である。 主治医と患者の予後に関する議論内容については通院時にボイスレコーダーで記録され、通院2日から7日後、そして3ヶ月後に調査が実施されている。そして、主治医と患者の関係性を評価する方法として本試験ではTHC(The Human Connection)スケール、PEPPI(Perceived Efficacy in Patient-Physician Interactions)スケールの2種類の評価スケールを採用している。 THCスケールは、患者が主治医に対して好意、信頼、尊敬を示しているかを16の項目で評価し、主治医が施す診療内容に納得している場合その理論値は16〜64である。なお、主治医の治療に対する患者の納得度合いが高い場合、その理論値は高くなる。 もう一方のPEPPIスケールは、患者が主治医より治療上重要であると考えられる情報、注意を得ることに対する自信を5つの項目で評価する方法である。この評価方法は、主治医の性格、コミュニケーションスキルなどの要素の影響を受けにくいため、THCスケールとは違い主治医と患者の関係性を間接的に検証可能とする。 以上の評価スケールより、主治医が患者の予後について議論をすることで患者との関係性が悪化するかどうかを検証した結果、THCスケールにおいてもPEPPIスケールにおいても患者の予後に関する議論が主治医と患者の関係性を悪化させる影響がないことが証明された。 なお、THCスケールの中の1項目で通院時よりも通院2日から7日後時点に増加(P =0.09)、通院時よりも通院3ヶ月後時点に増加(P =0.029)を示したが、統計学的有意な改善は示していない。 以上の試験の結果を受けて、研究者らは以下のように結論を述べている。”予後に関する議論は、患者と主治医の関係性を悪化させるような悪影響はなく、むしろ患者と主治医の間の信頼関係を強化する可能性もあります。" Impact of Prognostic Discussions on the Patient-Physician Relationship: Prospective Cohort Study(DOI: 10.1200/JCO.2017.75.6288 Journal of Clinical Oncology - published online before print November 17, 2017)
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山田創

製薬会社、オンコロジーメディアの運営を経て、フリーのメディカルライターへ転身。Twitterアカウント「@So_Yamada_」

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