2017年12月9日から12日までアメリカ合衆国ジョージア州アトランタで開催されている米国血液学会議(ASH2017)にて、新規多発性骨髄腫患者に対するダラツムマブ(商品名ダラザレックス)+ボルテゾミブ(商品名ベルケイド)+メルファラン+プレドニゾロン併用療法有効性を検証したALCYONE試験(NCT02195479)の結果が公表された。

ALCYONE試験とは、移植非適応新規多発性骨髄腫患者(N=706人)に対してダラザレックス+ベルケイド+ メルファラン+プレドニゾロン併用療法を投与する群(N=350人)、またはベルケイド+ メルファラン+プレドニゾロン併用療法を投与する群(N=356人)に1:1の割合で無作為に振り分け、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)、副次評価項目である客観的奏効率(ORR)、微小残存病変(MRD)陰性化率、安全性などを比較検証したオープンラベルの第III相試験である。

本試験の観察期間中央値16.5ヶ月時点における結果、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)中央値はダラザレックス+ベルケイド+ メルファラン+プレドニゾロン併用療法群が未到達に対してベルケイド+ メルファラン+プレドニゾロン併用療法が18.1ヶ月、12ヶ月無増悪生存率(PFS)は87%に対して76%、18ヶ月無増悪生存率(PFS)は72%に対して50%、ダラザレックス+ベルケイド+ メルファラン+プレドニゾロン併用療法で病勢進行または死亡(PFS)のリスクが50%(ハザード比0.50,95%信頼区間:0.38-0.65,P<0.0001)統計学的有意に減少した。

副次評価項目である客観的奏効率(ORR)はダラザレックス+ベルケイド+ メルファラン+プレドニゾロン併用療法群が74%に対してベルケイド+ メルファラン+プレドニゾロン併用療法群が74%、各奏効別の内訳はそれぞれsCRは18%に対して7%、CRは25%に対して17%、VGPRは29%に対して25%であった。また、微小残存病変(MRD)陰性化率は22%に対して6%と、3倍以上ダラザレックス+ベルケイド+ メルファラン+プレドニゾロン併用療法群が高かった。

一方の安全性は、本試験で確認された有害事象(AE)は既存の安全性プロファイルと一致しており、新たに確認された有害事象(AE)はなかった。なお、両群ともに肺炎が有害事象(AE)として確認され、ダラザレックス+ベルケイド+ メルファラン+プレドニゾロン併用療法群が全グレードで15%、グレード3/4が11%に対してベルケイド+ メルファラン+プレドニゾロン併用療法群が5%、4%であった。

以上のALCYONE試験の結果を受けて、Clinica Universidad de Navarra・Jesus F. San-Miguel博士は以下のように述べている。「移植非適応多発性骨髄腫の現在の標準治療であるベルケイド+ メルファラン+プレドニゾロンに対してダラザレックスを上乗せする治療レジメンは新しい標準治療にするべきでしょう。ダラザレックスのような抗体薬は再発難治性の患者さんに対して米国では適応が認められておりますが、新規の患者さんに対して適応を拡大すべき臨床意義を我々の研究が証明しました。」

Phase 3 Randomized Study of Daratumumab Plus Bortezomib, Melphalan, and Prednisone (D-VMP) Versus Bortezomib, Melphalan, and Prednisone (VMP) in Newly Diagnosed Multiple Myeloma (NDMM) Patients (Pts) Ineligible for Transplant (ALCYONE) (ASH2017,Abstract No.LBA-4)

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