2017年11月9日、医学誌『The Lancet Oncology』にてPD-L1陽性非小細胞肺がん患者に対する一次治療としてペムブロリズマブ(商品名キイトルーダ)の有効性を検証した第III相のKEYNOTE-024試験(NCT02142738)における生活の質(QOL)に関する解析結果が公表された。

本試験は、未治療のPD-L1発現率50%以上の非小細胞肺がん患者(N=305人)に対して3週間に1回の投与間隔でキイトルーダ200mg単剤療法を投与する群(N=154人)、治験医師判断によるプラチナ製剤を含む2剤併用療法を投与する群(N=151人)に1:1の割合で無作為に振り分け、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)を比較検証した国際多施設共同の第III相試験である。

なお、生活の質(QOL)に関する解析のために本試験では欧州癌研究機関(EORTC)の生活の質(QOL)に関するアンケートを使用し、治療開始の1から3サイクル投与時の1日目、その後は9週間ごと、そして治療中止の訪問時のタイミングで調査を実施している。

本調査の探索的評価項目は欧州癌研究機関(EORTC)の生活の質(QOL)アンケートであるQLQ-C30のベースライン時から15週目の変化、ならびにQLQ-LC13より咳、胸痛、そして呼吸困難に関連する生活の質(QOL)スコア、時間の変化を検証している。

本試験は2014年9月19日より2015年10月29日の期間で実施され、ベースライン時における生活の質(QOL)に関するアンケートの回収率は両群ともに90%以上、治療開始15週目時点でも両群ともに約80%であった。

本調査の探索的評価項目であるQLQ-C30の結果は、キイトルーダ群6·9スコア (95% 信頼区間:3·3-10·6)に対して治験医師判断によるプラチナ製剤を含む2剤併用療法群0·9スコア(-4·8-3·0)、両群間における生活の質(QOL)スコアの違いは7·8スコア (p=0·0020)であった。

また、QLQ-LC13の結果はキイトルーダ群に対して治験医師判断によるプラチナ製剤を含む2剤併用療法群の方でスコアが悪化する傾向が確認された。また、QLQ-LC13スコアが悪化するまでの期間はキイトルーダ群が未到達(95% 信頼区間:8.5ヶ月-未到達)に対して治験医師判断によるプラチナ製剤を含む2剤併用療法群5.0ヶ月(95% 信頼区間:3.6ヶ月-未到達)、ハザードリスク比は0·66(95% 信頼区間:0·44–0·97,p=0·029)であった。

以上の本試験における生活の質(QOL)アンケート結果より、本論文のファーストオーサーであるアメリカ合衆国・メリーランド州にあるSidney Kimmel Comprehensive Cancer Center 所属のJulie R Brahmer氏は以下のように結論づけている。”キイトルーダ単剤療法は治験医師判断によるプラチナ製剤を含む2剤併用療法群に比べ、患者の生活の質(QOL)を改善または維持する治療方法であることが証明されました。この結果より、キイトルーダ単剤療法はPD-L1陽性の進行性非小細胞肺がんの標準治療になる可能性が示唆されました。”

Health-related quality-of-life results for pembrolizumab versus chemotherapy in advanced, PD-L1-positive NSCLC (KEYNOTE-024): a multicentre, international, randomised, open-label phase 3 trial(Lancet Oncol. 2017 Nov 9. pii: S1470-2045(17)30690-3)


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