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世界初、術後再発リスクの高い腎細胞がん患者に対する術後療法としのスーテントがFDAより承認

[公開日] 2017.11.24[最終更新日] 2017.11.24

2017年11月16日、外科的切除後の再発リスクの高い腎細胞がん患者に対する術後療法としてのスニチニブ(商品名スーテント)単剤療法が米国食品医薬品局(FDA)より適応追加の承認を受けたことをファイザー社は自社のプレスリリースで公表した。 本承認は、外科的切除後の再発リスクの高い腎細胞がん患者(N=615人)に対してスーテント単剤療法を投与する群、またはプラセボ単剤療法を投与する群に無作為に振り分け、主要評価項目である無病生存率(DFS)を比較検証した国際多施設共同無作為二重盲検下の第III相試験であるThe S-TRAC試験(NCT00375674)の結果に基づいている。 本試験の結果、主要評価項目である無病生存率(DFS)は24%(ハザード比0.76,95%信頼区間:0.59-0.98,p=0.03)統計学的有意に減少することが証明された。また、無病生存期間(DFS)中央値はスーテント群で6.8年(95%信頼区間:5.8年-未到達)、プラセボ群で5.6年(95%信頼区間:3.8-6.6年)であった。5年無病生存率(DFS)はそれぞれ59.3%、51.3%であった。 一方の安全性としては、スーテントの術後療法を受けた20%以上の患者で確認された最も一般的な治療下に発現した有害事象(TEAE)は粘膜炎/口内炎61%、疲労/無力症57%、下痢57%、手足症候群50%、高血圧39%、味覚異常38%、吐気34%、消化不良27%、腹痛25%、発疹24%、甲状腺機能低下症/ 亢進症24%、出血24%、髪の変色22%であった。 以上の臨床試験の有効性、安全性の結果に基づく、外科的切除後の再発リスクの高い腎細胞がん患者に対する術後療法としてのスーテントの適応追加を受けて、ファイザー社・オンコロジー部門・グローバルプレジデント兼ジェネラル・マネジャーであるLiz BarrettLiz Barrett氏は以下のように述べている。”本日の適応追加の承認は、外科的切除後の再発リスクの高い腎細胞がん患者さんの治療を前進させる重要な一歩です。ファイザー社は腎細胞がんにおける研究を10年以上に渡り取り組み、この度の適応追加により患者さんに臨床的意義のある治療選択肢を提供できることを喜ばしく思います。” また、デューク大学メディカルセンター・治験代表医師であるDaniel George氏は以下のように述べている。”外科的切除を受けた再発リスクの高い腎細胞がん患者は再発にしばし脅えていました。スーテントが世界で初めて適応追加を認められた外科的切除後の再発リスクの高い腎細胞がん患者に対する術後療法は臨床的意義が非常に高く、今日まで実施されてきた経過観察療法を代替することになるでしょう。”
ニュース 腎臓がん

山田創

製薬会社、オンコロジーメディアの運営を経て、フリーのメディカルライターへ転身。Twitterアカウント「@So_Yamada_」

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