2017年11月9日、医学誌『The New England Journal of Medicine』にてBRAF-V600遺伝子変異のある進行性悪性黒色腫(メラノーマ)患者に対する術後療法としてのダブラフェニブ(商品名タフィンラー)+トラメチニブ(商品名メキニスト)併用療法の有効性を検証した第III相のCOMBI-AD試験(NCT01682083)の結果が公開された。

COMBI-AD試験とは、BRAF-V600EまたはBRAF-V600K遺伝子変異のある完全切除後のステージ3悪性黒色腫(メラノーマ)患者(N=870人)に対して術後療法として1日2回タフィンラー150mg+1日1回メキニスト2mg併用を投与する群(N=438人)、またはプラセボ療法を投与する群(N=432人)に無作為に振り分け、主要評価項目として無再発生存期間(RFS)、副次評価項目として全生存期間(OS)、無遠隔転移生存期間(DMFS)、無再発期間(FFR)、そして安全性を検証した第III相試験である。

本試験のフォローアップ期間中央値2.8年時点における結果、主要評価項目である3年無再発生存期間(RFS)はタフィンラー+メキニスト併用療法群58%に対してプラセボ療法群39%(ハザード比:0.47,95%信頼区間0.39-0.58,P<0.001)であった。また、副次評価項目である3年全生存期間(OS)はタフィンラー+メキニスト併用療法群86%に対してプラセボ療法群77%(ハザード比:0.57,95%信頼区間0.42-0.79,P=0.0006)であった。ただし、この結果は中間解析により事前に想定されていたP=0.000019の基準値を上回る改善を示していない。無遠隔転移生存期間(DMFS)、無再発期間(FFR)においても、プラセボ療法群よりもタフィンラー+メキニスト併用療法群で良好な結果を示していた。

一方の安全性としては、転移性悪性黒色腫(メラノーマ)に対するタフィンラー+メキニスト併用療法で確認された副作用と変わりはなく、少なくとも1種類の副作用を発症した患者はタフィンラー+メキニスト併用療法群97%(N=422)に対してプラセボ療法群88%(N=380人)であった。タフィンラー+メキニスト併用療法群における最も一般的な副作用(10%以上の発症率)は発熱63%(グレード3/4は4%)、疲労47%(グレード3/4は4%)、吐気40%(グレード3/4は1%未満)であった。また、重大な副作用としてはタフィンラー+メキニスト併用療法群36%(N=155人)に対してプラセボ療法群10%(N=44人)であった。タフィンラー+メキニスト併用療法群における重大な副作用としては1人の患者で肺炎が確認されている。

以上の試験の結果より、BRAF-V600EまたはBRAF-V600K遺伝子変異のあるステージ3悪性黒色腫(メラノーマ)患者に対する術後療法としてのタフィンラー+メキニスト併用療法はプラセボ療法よりも再発リスクを低下させ、安全性にも問題のない治療方法であることが証明された。

Adjuvant Dabrafenib plus Trametinib in Stage III BRAF-Mutated Melanoma(NEJM, Published Online: September 10, 2017)


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