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免疫チェックポイント阻害薬デュルバルマブがステージ3非小細胞肺がん患者に対する治療でNCCNガイドラインに掲載される

[公開日] 2017.10.18[最終更新日] 2017.10.18

2017年10月17日、局所進行切除不能非小細胞肺がん(NSCLC)患者に対するデュルバルマブ(商品名IMFINZI)単剤療法の生物製剤承認一部変更申請(sBLA) が米国食品医薬品局(FDA) より承認されたことをアストラゼネカが自社のプレスリリースで公表した。 今回の生物製剤承認一部変更申請(sBLA) が認められた根拠としては、局所進行切除不能非小細胞肺がん(NSCLC)患者に対してIMFINZI単剤療法を投与し、その有効性を比較検証した第III相のPACIFIC試験(NCT02125461)の結果に基づいている。 PACIFIC試験とは、プラチナ系抗がん剤ベースの化学療法+放射線療法後に増悪していない局所進行切除不能非小細胞肺がん(NSCLC)患者(N=700名)に対してIMFINZI単剤療法、またはプラセボ療法を2:1の割合でランダムに振り分け、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)などを比較検証した多施設共同の二重盲検比較の第III相試験である。 本試験の結界、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS) はIMFINZI単剤療法郡16.8ヶ月(95%信頼区間:13.0-18.1ヶ月) 、プラセボ療法群5.6ヶ月(95%信頼区間:4.6-7.8ヶ月) と、IMFINZI単剤療法郡で病勢進行または死亡(PFS)のリスクが48%(95%信頼区間:0.42-0.65,p=.0001)減少することが判った。 このPACIFIC試験における無増悪生存期間(PFS) の結果に基づいて生物製剤承認一部変更申請(sBLA) が提出され、この度米国食品医薬品局(FDA) より承認された。 さらに2017年9月28日、全米を代表する世界的なガイドラインであるNCCN Clinical Practice Guidlines in Oncology において、2サイクル以上の化学放射線療法後に憎悪していない局所進行切除不能非小細胞肺がん(NSCLC)患者に対する治療方法としてIMFINZI単剤療法が推奨療法として掲載された。 上記患者に対する現在の標準治療は化学放射線療法後に能動的モニタリングの実施である。この度、IMFINZI単剤療法が生物製剤承認一部変更申請(sBLA) の承認を受けたこと、またNCCNガイドラインに推奨療法として掲載されたことで現在の標準治療にとって代わる可能性が示唆された。
ニュース 肺がん 非小細胞肺がん

山田創

製薬会社、オンコロジーメディアの運営を経て、フリーのメディカルライターへ転身。Twitterアカウント「@So_Yamada_」

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