再発難治性慢性リンパ性白血病(CLL)患者に対するベネトクラックス+リツキサン併用療法が無増悪生存期間(PFS)を有意に改善


  • [公開日]2017.10.12
  • [最終更新日]2017.10.12

2017年9月18日、再発または難治性慢性リンパ性白血病(CLL)患者に対するベネトクラックス(商品名VENCLEXTA)+リツキシマブ(商品名リツキサン)併用療法有効性を評価した第III相のMURANO試験(NCT02005471)の結果が良好であることを米国アッヴィ社が自社のプレスリリースで公表した。※本リリース発表時、ベネトクラックスは国内未承認である

MURANO試験とは、再発または難治性慢性リンパ性白血病(CLL)患者に対してベネトクラックス+リツキサン併用療法群、またはベンダムスチン(商品名トレアキシン)+リツキサン併用療法群に無作為に振り分け、主要評価項目である治験担当医師の評価による無増悪生存期間(PFS)を比較検証した多施設共同オープラベルの第III相試験である。

本試験の結果、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)はトレアキシン+リツキサン併用療法よりもベネトクラックス+リツキサン併用療法が有意に延長することが証明された。

以上、MURANO試験の良好な結果を受けて米国アッヴィ社の研究開発担当エグゼクティブ・バイスプレジデント兼最高科学責任者のマイケル・セヴェリーノ氏は以下のようなコメントを出している。”我々は慢性リンパ性白血病(CLL)または他の造血器腫瘍に対するベネトクラックスの単剤療法、併用療法などあらゆる治療方法を今後も探索していきます。今回のMURANO試験の結果によりベネトクラックス+リツキサン併用療法が再発または難治性の慢性リンパ性白血病(CLL)に対する新しい治療選択肢になる可能性、特に化学療法の必要がない治療を提供できる可能性を示唆しました”

なお、重篤な有害事象の発症率、一般的に発症する有害事象の種類、無増悪生存期間(PFS)中央値をはじめとした詳細は現在解析中であり、近々の医学学会などで公表する予定である。

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