上記表は、本試験でオプジーボが投与された患者243人をアドセトリス治療歴のない群、自家造血幹細胞移植後にアドセトリスが投与された群、自家造血幹細胞移植前,後,前後の何処かでアドセトリスが投与された群の3群における全奏効率(ORR)、完全奏効(CR)、奏効期間(DOR)、無増悪生存期間(PFS)の値を示している。
ご覧の通り、アドセトリス治療歴のない群はある群よりも治療成績が良好な傾向を示している。特に、CR率は移植後にアドセトリス治療歴のある群が13%、移植前・後・前後にアドセトリス治療歴のある群が12%に対して、アドセトリス治療歴のない群は29%と2倍以上の割合でCRを達成している。
もちろん、CRの結果だけを見てオプジーボはアドセトリス治療後よりも治療前に投与するべきと決断するのは時期尚早である。なぜなら、本試験の主要評価項目がORRとDORである点のはもちろんのこと、本試験がアドセトリスに対するオプジーボの優越性を検証することを目的とした試験ではないからである。
つまり、ASCT後に進行再発した古典的ホジキンリンパ腫患者の治療としてオプジーボを使うことが決まってる場合にはアドセトリスよりも先に使った方がいい可能性はあるが、オプジーボを使うことが決まってない場合にアドセトリスを使うべきか?オプジーボを使うべきか?のクリニカルクエスチョンに対する答えは本試験で明らかにされていないのだ。
実際、アドセトリスは自家造血幹細胞移植併用大量化学療法の治療歴のある再発または難治性CD30陽性古典的ホジキンリンパ腫患者102名に対してアドセトリスを投与した第II相試験(NCT00848926)における5年解析の最終結果では、102名中34例(33%)の患者でCRを達成している。
以上のように、国際悪性リンパ腫学会議で報告されたオプジーボの調査結果は、進行古典的ホジキンリンパ腫における三次治療以降の治療選択肢を再考し直す機会を与えることになるだろう。しかし、現時点でアドセトリスに対するオプジーボの優越性を検証した直接比較試験は進行していない。
オプジーボではないが同じ作用機序を持つ免疫チェックポイント阻害剤であるペムブロリズマブ(商品名キイトルーダ)とアドセトリスを直接比較した第III相試験(MK-3475-204/KEYNOTE-204試験:NCT02684292、JapicCTI-163337[日本語])が現在進行中である。
そのため、この治験の結果次第で再発又は難治性古典的ホジキンリンパ腫の治療としてアドセトリスが先か?免疫チェックポイント阻害剤が先か?のクリニカルクエスチョンに対する答えが明らかになる可能性はあるのでその結果を待ちたい。
NIVOLUMAB FOR RELAPSED/REFRACTORY CLASSICAL HODGKIN LYMPHOMA AFTER AUTOLOGOUS TRANSPLANT: FULL RESULTS AFTER EXTENDED FOLLOW-UP OF THE PHASE 2 CHECKMATE 205 TRIAL(Hematological ONCOLOGY, Volume 35, Issue Supplement S2 June 2017 Pages 135–136)
ICML 2017: Nivolumab Shows Durable Response in Relapsed or Progressed Classical Hodgkin Lymphoma, Regardless of Brentuximab Vedotin History(ASCO POST)
記事:山田 創あなたは医師ですか。



