進行胃がん 3次治療以降としてオプジーボが有望 ASCO-GI2017


  • [公開日]2017.01.20
  • [最終更新日]2017.11.13[タグの追加] 2017/11/13

1月20日、小野薬品工業株式会社とブリストル・マイヤーズスクイブ社は、標準治療が不応又は不耐の切除不能な進行又は再発胃がん患者を対象に実施したPD-1抗体ニボルマブオプジーボ)の二重盲検無作為化第3相臨床試験(ONO-4538-12試験, NCT02267343)の結果が米国サンフランシスコで開催されている2017 Gastrointestinal Cancer Symposium (ASCO-GI 2017)を発表されたことを報じた。

本臨床試験のデータについては、米国サンフランシスコで開催されている2017 Gastrointestinal Cancer Symposium(ASCO-GI 2017)にて、2017年1月19日(木)(米国太平洋標準時間)に発表された。

本試験は、日本、韓国および台湾において、標準治療が不応又は不耐の切除不能な進行又は再発胃がん(食道胃接合部がんを含む)患者を対象にオプジーボの有効性及び安全性について、プラセボ群を対照として実施された多施設共同二重盲検無作為化第3相臨床試験である。主要評価項目全生存期間OS)となり、副次的評価項目は、無増悪生存期間PFS)、奏効率ORR)、安全性等が含まれた。

過去に2回以上の化学療法後に不応であり、ECOGPS 0~1(日常生活に少し支障がある程度の方)および切除不能な進行又は再発胃がん(食道胃接合部がんを含む)20歳以上の患者493例を3 mg/kgのオプジーボ(N=330)又はプラセボ(N=163)を各々2:1の比率で無作為に割り付け、病勢進行、もしくは高度な有害事象などの発現が認められるまで2週間ごとに投与された。

本臨床試験の最終解析において、オプジーボ群がプラセボ群に対して主要評価項目である全生存期間(OS)の有意な延長を示し(HR0.63;p <0.0001)、死亡リスクを有意に37%低減した。

最後に患者が無作為化されてから5.6カ月後のデータでは、OSの中央値はオプジーボ群で5.32カ月、プラセボ群で4.14カ月。12カ月の全生存率は、オプジーボ群で26.6%、プラセボ群で10.9%であり、6カ月の全生存率は、オプジーボ群で46.4%、プラセボ群で34.7%だった。

グレード3以上の薬剤に関連する有害事象は、オプジーボ群の11.5%、プラセボ群の5.5%において発現した。薬剤に関連するAE(グレードを問わず)により、オプジーボ群の2.7%およびプラセボ群の2.5%で治験薬の投与が中止さた。

Nivolumab (ONO-4538/BMS-936558) as salvage treatment after second or later-line chemotherapy for advanced gastric or gastro-esophageal junction cancer (AGC): A double-blinded, randomized, phase III trial.(Abstract No.2)

記事:可知 健太

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