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消化管又は肺原発 神経内分泌腫瘍 エベロリムス(アフィニトール) 承認 膵NET以外にも使用可能に
[公開日] 2016.08.29[最終更新日] 2024.10.03
8月26日、ノバルティス ファーマ株式会社は、mTOR阻害剤エベロリムス(アフィニトール®)について、神経内分泌腫瘍(NET)に対する効能追加の承認を取得したと発表した。
アフィニトールは、抗悪性腫瘍剤として承認された経口のmTOR阻害剤で、がんの増殖、成長及び血管新生の調節因子であるmTORタンパクを選択的に阻害することにより、腫瘍細胞の増殖抑制と血管新生阻害という2つのメカニズムで抗腫瘍効果を発揮するとされている。2011年12月に「アフィニトール」の効能又は効果として膵NETが承認されていたが、今回、膵NETのみならず、消化管又は肺原発のNETにも「アフィニトール」が使用できるようになった。
神経内分泌腫瘍(neuroendocrine tumors: NET)は、身体機能を調節するさまざまなホルモンを生成・分泌する細胞から生じる希少がんで、特に消化管、肺、膵臓に多く発生する。一方、NETは、ホルモン産生症状を有する機能性とホルモン産生症状のない非機能性に大別される。
機能性NETはホルモンなどの物質の過剰分泌によって症状を生じる一方、非機能性NETでは腫瘍の増殖による症状がみられ、多くのNET患者さんが既に進行している状態、つまり、がんが転移して治療が困難となった状態で診断される。国内のNET患者数は約15,000~17,000人と推定され、5.25人/10万人の割合で発症し、近年、増加傾向にある。
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