DLL3高発現患者の奏効率55%。分子標的薬としては初めて小細胞肺がんに対して効果を示唆した
投与量0.2~0.4 mg/kgにて使用された患者の効果に関する結果は以下のとおりである。
生存期間の中央値は、全体で8か月。また、現状、3次治療として治験に参加した患者のうちDLL3高発現の10人の内4人は6か月以上の生存を確認している。(8か月、15か月、18か月2人)
安全性に関しては、グレード3以上(中等度から重度)の副作用漿膜滲出液(serosal effusions)14%、血小板減少12%、皮膚症状8%となっていた。
現在、DLL-3発現小細胞肺がんに対する3次治療として臨床試験が実施中であるとのこと。残念ながら日本では実施されていない。
Rudin氏は「我々は小細胞肺がんに対する近年まれにみる成功を垣間見た。この結果は途中結果であるが、ロバルピツズマブ・テシリンは小細胞肺がんに対して効果を示すことが出来る最初の分子標的薬である可能性があり、DLL3は小細胞肺がんのバイオマーカーとなりえる。」と述べた。
Safety and efficacy of single-agent rovalpituzumab tesirine (SC16LD6.5), a delta-like protein 3 (DLL3)-targeted antibody-drug conjugate (ADC) in recurrent or refractory small cell lung cancer (SCLC).(ASCO2016 Abstract LBA8505)
SC16LD6.5 in Recurrent Small Cell Lung Cancer(NCT01901653)
注:本情報はAbstract(LBA8050)を元にしており、ASCOのニュースリリースの方が新しい情報となります。
New Antibody Drug Conjugate Shows Early Promise in Small Cell Lung Cancer Potential.(ASCO News Releases)
記事:可知 健太


