非小細胞肺がん 二次治療としてタキソテール+サイラムザのアジア人解析結果 CRT


  • [公開日]2016.03.21
  • [最終更新日]2017.06.30

2月22日、Cancer Resarch and Treatment誌にて「プラチナ製剤をベースとした治療を受けた非小細胞肺がん患者を対象に、タキソテールにVEGFR2抗体ラムシルマブ(サイラムザ)を上乗せした第3相臨床試験(REVEL試験)」の詳細結果が掲載されました。

本試験結果は2014年2月にLancet誌に掲載されていますが、今回はアジア人に関する解析結果となります。

アジア人でも同様な結果が示された

ポイントは以下の通り。
◆試験概要
図2

◆主な有効性の結果
図3

図4

◆副作用
図6

図7

◆副作用(タキソテールを減少した場合)
図8

図9

◆まとめ
・東アジア人(主に韓国と台湾)を対象としたタキソテール注射にサイラムザ注射を併用することで、全生存期間無増悪生存期間奏効率の有効性がより増しました。

・全世界の国々を対象に実施された大規模フェーズ3試験(REVEL:リビール)で、サイラムザ注射の有効性が示されましたが、今回の臨床試験の有効性結果を比較すると、高い結果となっています。
*REVEL試験 : 全生存期間 10.3ヶ月 / 無増悪生存期間 4.5ヶ月( Lancet, June 2, 2014 )

安全性(副作用)では、サイラムザ注射併用群で血液毒性や重篤な副作用が多い傾向があり、タキソテールの用量を75mg/㎡から60mg/㎡に減量することで、発現頻度が下がることがわかりました。

この試験結果をもとに、一昨年、国内承認申請しています。

East Asian Subgroup Analysis of a Randomized, Double-Blind, Phase 3 Study of Docetaxel and Ramucirumab Versus Docetaxel and Placebo in the Treatment of Stage IV Non-Small-Cell Lung Cancer Following Disease Progression After One Prior Platinum-Based Therapy (REVEL).(Cancer Res Treat. 2016 Feb 22.doi:10.4143/crt.2015.401.)

【現在募集中のサイラムザの肺がん対象の臨床試験情報】
治療歴のないEGFR遺伝子変異を有する転移性非小細胞肺癌患者を対象としてエルロチニブとラムシルマブの併用療法とエルロチニブとプラセボの併用療法とを比較する多施設共同無作為化二重盲検試験

記事:前原 克章

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