3月7日、ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社は、 がん組織から上皮成長因子受容体(EGFR)遺伝子変異を検出する「コバス EGFR 変異検出キット v2.0」の製造販売承認を3月3日に取得したと発表しました。

この製品は、腫瘍組織から抽出したげのむDNAより、EGFR-TKIに抵抗性の「GFR T790M変異」を含むEGFR遺伝子変異を検出し、EGFR-TKIに抵抗性のEGFR T790M変異陽性の手術不能又は再発非小細胞肺がんの第3世代EGFR阻害薬オシメルチニブ(タグリッソ)のコンパニオン診断薬(薬剤の効果や副作用を予測するための診断薬)となります。

新しいタイプの分子標的薬が上市される場合、その分子標的薬の適応が「腫瘍組織にあるタンパク質や遺伝子を発現(増幅)している方を限定」されている場合(例、イレッサの場合はEGFR遺伝子変異を確認)、診断薬が承認されていることはとても重要です。

なぜならば、薬剤を使用するための検査が保険適応外では話にならないからです。

タグリッソ自身もおそらく今月承認されますので、そういった意味ではとても重要な承認であるという訳です。

ロシュ・ダイアグノスティックスのプレスリリースはコチラ

一方、免疫チェックポイント阻害薬では

これに関連して、検査キットと言えば困ったことが起きています。

昨今話題の免疫チェックポイント阻害薬であるPD-1抗体製剤とPD-L1抗体製剤における検査キットです。

治療効果判定に腫瘍組織のPD-L1発現が管としていると考えられており、また、ペムブロリズマブ(米国販売名キートルーダ)については、PD-L1発現がある方が使用できるものとなります(現状の米国の承認状況)

このPD-L1を染色するキットが、開発会社によって異なるものを使用しており、基準が各社によって異なります。

こういった点は、いずれ解決されることなのかもしれませんが、思いのほか時間がかかるでしょうし、現状はそういう問題点があることも頭の片隅に置かれても宜しいかもしれません。

なお、ニボルマブ(オプジーボ)は、現状、PD-L1の発現有無問わずに使用することが可能です。

記事:可知 健太


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