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PD-L1発現 進行非小細胞肺がん ペムブロリズマブ(キイトルーダ)が生存期間も延長

[公開日] 2015.10.27[最終更新日] 2015.10.27

目次


■この記事のポイント

・米国で承認されたばかりの、免疫チェックポイント阻害薬ペムブロリズマブの非小細胞肺がんに対する新たなデータが蓄積。 ・プラチナ製剤(パラプラチンなど)使用歴を有する患者に対して、「生存期間」と「がんの進行を抑える期間」が延長。 ・速報データであり、今後、具体的なデータの発表されるであろう。
10月26日、米メルクは、進行非小細胞肺がんのうち、がん細胞上にPD-L1タンパクが発現している化学療法の治療歴のある患者さんを対象にしたペンブロリズマブ(米国商品名キイトルーダ/キートルーダ)とドセタキセル(タキソテール)を効果を比較する第2/3相臨床試験(Keynote010試験)の速報を発表しました。この試験には日本も参加しています。 「生存期間」と「がんの進行を抑える期間」が延長したとのことです。 オンコロでも取り上げましたが、ペムブロリズマブは免疫チェックポイント阻害薬PD-1抗体のうち、初めて非小細胞肺がんの適応にてFDA承認を取得した薬剤となります。 非小細胞肺がん FDA PD-1抗体ペンブロリズマブ(キートルーダ)承認 しかしながら、その時のデータは奏効率(腫瘍が一定上縮小している割合)のみでした。 今回、そのデータにエビデンス(科学的データ)を積み上げた形となります。 今後、詳細のデータが明らかになるでしょう。 【Kenote010試験について】 Keynote010試験は1034人が参加した日本も含む大規模国際共同試験となります。プラチナ製剤(パラプラチンなど)の使用歴がある非小細胞肺がん患者さんのうち、PD-L1タンパク質の発現がある患者さんが対象となり、「ペムブロリズマブ2mg/kgを3週間に1回使用する群」、「ペムブロリズマブ10mg/kgを3週に1回使用する群」および「ドセタキセルを体表面積あたり75mgを3週間に1回使用する群」に割り付けられました。主要評価項目(一番確認したいデータ)は「生存期間」と「がんの進行を抑える期間」となりました。 米メルクプレスリリース Merck’s KEYTRUDA® (pembrolizumab) Shows Superior Overall Survival Compared to Chemotherapy in Patients with Previously Treated Advanced Non-Small Cell Lung Cancer Whose Tumors Express PD-L1 【日本で実施中のペムブロリズマブの試験はコチラ】 進行固形がん及び進行性肺がん患者 ペンブロリズマブの単独/併用療法 第1相試験 ステージ4非小細胞肺がんに対する免疫チェックポイント阻害薬ペンブロリズマブの第3相試験 記事:可知 健太 キーワード ペンブロリズマブ キートルーダ pemblorizumab
ニュース 肺がん 免疫チェックポイント阻害薬

3Hメディソリューション株式会社 執行役員 可知 健太

オンコロジー領域の臨床開発に携わった後、2015年にがん情報サイト「オンコロ」を立ち上げ、2018年に希少疾患情報サイト「レアズ」を立ち上げる。一方で、治験のプロジェクトマネジメント業務、臨床試験支援システム、医療機器プログラム開発、リアルワールドデータネットワーク網の構築等のコンサルテーションに従事。理学修士。

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