9月28日、大鵬薬品工業株式会社は、抗悪性腫瘍剤トラペクテジン(商品名ヨンデリス点滴静注用)について、「悪性軟部腫瘍」の効能・効果で、厚生労働省より製造販売承認を取得したと発表しました。

 本剤は、元々はカリブ海産のホヤの一種Ecteinascidia turbinata(エクテインアシジア・トゥルビナータ)から単離された天然物で、現在は合成方法を確立しており、DNAに結合し、細胞分裂、遺伝子転写、DNA修復機構を妨げ効果を示す抗悪性腫瘍剤となります。

 大鵬薬品は、今回の承認に向け、国内で3つの第1~2相臨床試験を実施しています。

 中でも、染色体転座が報告されている組織型の悪性軟部腫瘍患者を対象にヨンデリスと支持療法(ベストサポーティブケア)の腫瘍の進行を抑える期間を比較したランダム化第2相比較試験の結果、その中央値がヨンデリス群5.6カ月、ベストサポーティブケア0.9カ月であり、93%リスク軽減が認められています(統計学的にも証明p<0.0001)。
 よって、ヨンデリスがベストサポーティブケアに比べ高い有効性を示したこと、副作用が減量、休薬及び対症療法などの適切な処置によりコントロール可能であったことから、臨床的有用性が示されましたとのことです。なお、ヨンデリスは2011年6月に希少疾病用医薬品の指定を受けています。

 大鵬薬品は、「アンメット・メディカル・ニーズの高い悪性軟部腫瘍に対して、本剤が新たな治療選択肢の一つとして、患者さんの治療に貢献できることを期待している」とコメントを残しています。

【悪性軟部腫瘍について】
 身体の軟部組織(筋肉、結合組織、脂肪、血管リンパ管等)に発症する難治性悪性腫瘍です。日本における年間の罹患率は10万人あたり2-3人程度で、推定患者数約5,000人の希少疾病です。

大鵬薬品プレスリリースはコチラ
米国臨床腫瘍学会(ASCO2014)時の大鵬薬品プレスリリースはコチラ

【現在実施中のヨンデリスの悪性軟部腫瘍対象の試験】
染色体転座が報告されている組織型の悪性軟部腫瘍患者を対象としたET-743の安全性確認試験

記事:可知 健太


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