免疫チェックポイント阻害薬PD-1抗体ニボルマブ(商品名オプジーボ)の卵巣がん対象に実施された第2相臨床試験結果が米科学誌JOURNAL OF CLINICAL ONCOLOGY(ジャーナル・オブ・クリニカル・オンコロジー)に発表されました。本試験は卵巣がん初回治療で使用したものではなく、標準治療であるプラチナ製剤により治療が無効となった患者さんに対する臨床試験の報告です。京都大学などの臨床試験グループで実施されており、研究責任者は京都大学の浜西潤三助教(婦人科腫瘍学)となります。

 ポイントは以下の通りです。
1.プラチナ製剤に効果がなくなった進行卵巣がん患者さん20人に対して隔週でニボルマブを1mg/kg(10人)または3mg/kg(10人)投与。投与期間は、1コース8週間として、最大6コース実施した(要するに最大の投与期間は48週間)。
2.主要評価としての安全性に関して、グレード3~4(中等度から重度)の治療関連有害事象の発現割合は20人中8人であり、主なものとしては貧血(3人)、リンパ球減少症(3人)やアルブミン減少(2人)などであった。
3.一定以上がんが縮小した患者は20人中3人であったが、うち2人は完全奏効(画像診断上の腫瘍の消失)であった。また、がんが縮小しなくとも、がんの進行を一定期間以上抑えた患者は6人であった。サムネイル参照。
4.腫瘍細胞上のPD-L1高発現割合は20人中16人(80%)であった。効果との相関性は本試験では不明。

注意:本試験結果にてニボルマブの卵巣がんへの効果が確認されたわけではありません。その是非は、今後、第3相試験にて検証されると予想されます。

■参考
Safety and Antitumor Activity of Anti–PD-1 Antibody, Nivolumab, in Patients With Platinum-Resistant Ovarian Cancer(JOURNAL OF CLINICAL ONCOLOGY)

■この試験の臨床試験情報(UMIN-CTR)
プラチナ抵抗性再発・進行卵巣癌に対する 抗PD-1抗体を用いた免疫療法に関する第2相試験

記事:可知 健太


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