5月29日~6月2日にシカゴで開催された米国臨床腫瘍学会ASCOの年次総会にて、「進行頭頚部がん患者に対するペンブロリズマブ(キイトルーダ/キートルーダ)の抗腫瘍効果と安全性を確認する第1相臨床試験」の中間結果がシカゴ大学のTanguy Seiwert氏によって発表されました。なお、本研究は2015年ASCO年次総会の免疫療法分野における代表される試験結果のうちの1つとなります。

本試験は進行頭頚部扁平上皮がんの方132名に対して免疫チェック阻害剤である抗PD-1抗体ペンブロリズマブを3週間ごと投与し、効果を確認する試験でした。

この試験のポイントは以下の通りです。

1.57%の患者にて腫瘍の縮小が認めれられ、中でも26.3%の患者にて腫瘍が30%以上縮小した。
2.ヒトパピローマウィルス(HPV)感染の有無で検討すると、腫瘍が30%以上縮小した患者の割合はHPV感染無しでは26.3%、HPV感染有りでは20.6%であった。原因は不明。
3.主な副作用としては疲労、食欲不振、発熱、発疹が確認された。グレード3(中等度~重度程度)の副作用は7.4%であり、安全性の範囲から許容範囲といえる。

参照
The ASCO POST(英語)
ASCO2015 Abstract(英語)
この試験の情報:Clinical trials.gov(英語)

【日本における抗PD-1抗体の頭頚部がん対象の臨床試験】
プラチナ製剤抵抗性の再発又は転移性頭頸部扁平上皮がん患者対象のニボルマブ(オプジーボ)と医師が選択した治療を比較する第3相試験(日本語
再発又は転移性頭頸部扁平上皮がん患者の標準療法にペンブロリズマブを上乗せ時を比較する第3相試験(英語)

【免疫チェックポイント阻害薬とは?】
免疫システムが暴走を防ぐために抑制するタンパク質が免疫系の細胞に発現して制御します。これを免疫チェックポイントといいます。がん細胞にもこのタンパク質が発現するためにがん細胞に対する免疫システムが機能しなくなります。免疫チェックポイント阻害薬はこの制御機能を抑制するため、がんに対する免疫システムを作動させることが期待できます。

免疫チェックポイント阻害薬

【頭頚部がんについて】
もっと知ってほしい頭頸部がんのこと詳しく知りたい方はキャンサーネットジャパンの「もっと知ってほしい頭頚部部がんのこと」を参照

Webサイト上で無料で閲覧できます。
コチラより(外部サイトに飛びます)
【ASCO(あすこ)とは?】
American Society of Clinical Oncology(米国臨床腫瘍学会)の略称で、世界最大のがん学会となります。年に1回開かれるこの会議では、世界中から約25,000人ものオンコロ ジストが参加され、5000以上にのぼる研究結果が発表されます。


人気記事