2017年11月28日、切除不能再発転移性胃がん患者に対する三次治療としてのアベルマブ(商品名バベンチオ)単剤療法有効性を検証した第III相のJAVELIN Gastric 300試験(NCT02625623)の結果をファイザー社、メルクセローノ社がそれぞれ自社のプレスリリースで公表した。

JAVELIN Gastric 300試験とは、2レジメンの治療歴のある切除不能再発転移性胃がん(胃食道接合部がんを含む)患者(N=371人)に対してバベンチオ単剤療法+ベスト・サポーティブ・ケア(BSC)を投与する群、主治医選択の化学療法(イリノテカンまたはパクリタキセル単剤療法)+ベスト・サポーティブ・ケア(BSC)を投与する群に無作為に振り分け、主要評価項目である全生存期間(OS)を検証した国際多施設共同の第III相試験である。なお、患者はPD-L1発現率の有無に関係なく試験に登録されている。

本試験の結果、主要評価項目である全生存期間(OS)は主治医選択の化学療法群に対するバベンチオ単剤療法群の優越性を証明できないことが判った。また安全性プロファイルに関しては、JAVELIN Gastric 300試験以外の試験で確認されているものと一貫していた。

本試験における主要評価項目未達成の結果を受けて、メルクセローノ社・グローバル研究開発部門の責任者であるLuciano Rossetti氏は以下のように述べている。”切除不能再発転移性胃がん(胃食道接合部がんを含む)における三次治療は予後が悪く、他の胃がん治療とは異なります。JAVELIN Gastric 300試験はプラセボでなく化学療法を比較対照群とし、三次治療における免疫チェックポイント阻害薬の有効性を検証した世界で初めての国際共同の第Ⅲ相試験です。本試験より得られた知見は、臨床医が胃がんの後期治療について考えるための重要な情報を与えることでしょう。そして、我々は現在進行中である胃がんに対するメンテナンス療法としてのバベンチオの有効性を検証するJAVELIN Gastric100試験の研究を引き続き実施していきます。”

また、ファイザー社・オンコロジー事業部門の早期開発、トランスレーショナルおよび腫瘍免疫領域担当・ヴァイス・プレジデントであるChris Boshoff氏は以下のように述べている。”胃がんは世界的にも死亡に至りやすいがん種であり、明らかなアンメットメディカルニーズがあります。そして本試験より得られた重要な知見を参考に、我々はバベンシオの胃がんにおける役割を今後も検証し続けます。本年バベンシオはに2つのがん種で承認され、がん治療における飛躍的な進歩をもたらしたと自負しております。今後もがん患者さんに対して新しい治療選択肢を提供できるように、バベンチオ単剤療法、併用療法など多種多様な治療方法の開発を続けます。”

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