PARP阻害薬とは、PARP(損傷したDNAを修復する酵素の一つ)が機能することを妨げる薬剤のことである。

正常な細胞では、PARP阻害薬がPARPによるDNAの修復作業を阻止しても、他のDNA修復機能であるBRCA1/BRCA2タンパク質が存在するため、正常な細胞は生き残ることができる。しかし、BRCA1/BRCA2タンパク質がないがん細胞の場合、このような修復作業はできない。これにより、DNA修復のメカニズムが機能しなくなり、がん細胞は破壊される。このことから、PARP阻害薬はBRCA1/BRCA2遺伝子変異があるがん患者さんで高い効果を示すことが期待されている。

薬剤(2016/11/7現在)
オラパリブ(開発中)
ベリパリブ(開発中)
ニラパリブ(開発中)

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