【募集終了】進行胸膜中皮腫 免疫チェックポイント阻害薬CTLA-4抗体トレメリムマブの第1相試験


  • [公開日]2015.12.03
  • [最終更新日]2016.03.06

この試験の募集は終了しています。

<一般的な説明>

試験概要

この試験は3つのパートに分かれています。
パートA・Bは、進行固形悪性腫瘍患者に対して免疫チェックポイント阻害薬CTLA-4抗体トレメリムマブを投与する、またはトレメリムマブと抗PD-L1抗体デュルバルマブを投与したときの薬剤の安全性や副作用の程度、薬物動態及びがんを抑制する効果を評価する試験です。
また、パートCは、進行胸膜又は胸膜悪性中皮腫患者に対してトレメリムマブを投与したときの薬剤の安全性や副作用の程度、薬物動態及びがんを抑制する効果を評価する試験です。

治験薬剤の説明

通常、細菌等の異物が体内に認められたときに免疫細胞が活性化し、異物を攻撃します。しかし、免疫細胞上のCTLA-4という分子が、別の免疫細胞上のB7という分子と結合すると、また、腫瘍細胞上のPD-L!という分子が、免疫細胞上のPL-1という分子に結合するとその作用が抑制されてしまいます。トレメリムマブはCTLA-4と結合し、デュルバルマブはPD-L1と結合し、免疫細胞が活性化し、がん細胞を攻撃できるようになります。

主な参加条件等

この試験の対象となりうる方

<パートA・B>

  1. 20歳以上の方
  2. 標準的な治療法では効果が認められない、又は標準的な治療法が存在しない、組織学的又は細胞学的に固形悪性腫瘍であることが確認されている方(リンパ腫の患者を除く)
  3. 割付け前2週間に病勢悪化がなく、パフォーマンスステータスが0又は1の方
  4. 測定可能な腫瘍を有する 方

<パートC>

  1. 20歳以上の方
  2. 外科手術による根治が望めない組織学的又は細胞学的に胸膜又は胸膜悪性中皮腫であることが確認されている方
  3. 一次治療としてのペメトレキセド(又は他の葉酸代謝拮抗薬)と白金製剤の併用療法を含む1~2レジメンの全身化学療法歴を受けた後、がんが進行してしまった患者。
  4. 割付け前2週間に病勢悪化がなく、パフォーマンスステータスが0又は1の方
  5. 測定可能な腫瘍を有する 方

この試験の対象とならない方

  1. PD1、PD-L1またはCTLA-4に対するモノクローナル抗体イピリムマブ等)による治療歴がある方
  2. 割付け前の2週間以内に、前治療の化学療法または放射線療法の最終投与を受けた方
  3. 全身性コルチコステロイド剤もしくはその他の免疫抑制剤を投与中の方、またはコルチコステロイド剤の長期使用が必要な方
  4. <パートCのみ>3レジメン以上の治療を行った方

臨床試験公開情報

JAPIC No :   JapicCTI-142553 (最終更新日2015/8/14)詳細はコチラ
ClinicalTrials.gov Identifier : NCT02141347 (最終更新日2015/12/8)詳細はコチラ

治験概要

日本人進行固形悪性腫瘍患者を対象としたtremelimumab 及びtremelimumab・MEDI4736 併用並びに切除不能な日本人胸膜又は腹膜悪性中皮腫患者を対象とした二次治療又は三次治療におけるtremelimumab の安全性、忍容性、薬物動態及び予備的抗腫瘍効果を検討する非盲検多施設共同第1相試験

対象がん種 固形がん
フェーズ P1
実施期間 2014年5月~2016年10月
実施国 日本
目標症例 22(40)
状況 募集終了
手法 ランダム化オープンラベル
被験薬名 CP-675,206(一般名:トレメリムマブ、商品名:—–)、MEDI4736(一般名:デュルバルマブ、商品名:—–)
種類 免疫チェックポイント阻害薬(トレメリムマブ:抗CTLA-4モノクローナル抗体)、(デュルバルマブ:抗PD-L1モノクローナル抗体)
投与経路 経静脈投与

<専門的な説明>

試験概要

日本人進行固形悪性腫瘍患者にtremelimumab を投与したとき、及びtremelimumab とMEDI4736 を併用投与したときの安全性と忍容性を検討し、今後の臨床評価に用いる用量を決定する。また、日本人の切除不能な胸膜又は腹膜悪性中皮腫患者にtremelimumab を投与したときの安全性と忍容性を検討する(JAPIC)

A Phase I, Open-Label, Multicentre Study to Assess the Safety, Tolerability, PK and Preliminary Anti-tumor Activity when given as a monotherapy of Tremelimumab or Tremelimumab in combination with MEDI4736 in Japanese Patients with Advanced Solid Malignancies, and when given as a monotherapy of tremelimumab in Second- or Third-line Treatment of Japanese Subjects with Unresectable Pleural or Peritoneal Malignant Mesothelioma(Clinical trials.gov)

治験薬剤の説明

Tremelimumabは、アストラゼネカが開発中のヒト型抗ヒト細胞傷害性Tリンパ球抗原-4(CTLA-4)モノクローナル抗体であり、活性化T細胞における抑制的調節因子であるCTLA-4とそのリガンドである抗原提示細胞上のB7(CD80/CD86)分子との結合を阻害することにより、ヒトの免疫システムを掌るT細胞を活性化するよう設計されています。
(アストラゼネカHPより:http://www.astrazeneca.co.jp/media/pressrelease/Article/20151008

MEDI4736は、プログラム細胞死リガンド1(PD-L1)に直接作用する開発中のヒトモノクローナル抗体製剤です。PD-L1を介するシグナルにより、腫瘍は免疫システムから探知されるのを回避します。MEDI4736はこれらのシグナルを阻害することで、がんの免疫逃避機構が働かないよう作用します。

(アストラゼネカHPより: http://www.astrazeneca.co.jp/media/pressrelease/Article/201505082

注意

・試験タイトルに英語記載がある場合、JAPIC等の日本語公開情報に掲載がないことを意味します。
・試験概要の「専門的な説明」は、JAPICやUMINに情報がある場合はそこから、ない場合はClinidcaltrials.govから転記しています。
・薬剤の「専門的な説明」は、開発企業に情報がある場合はそこから、ない場合はNCI(National Cancer Institute)から転記しています。
・専門的な記載を一般の方がわかるよう記載していますが、当社の認識が誤っていることがありますので、必ず実際の公開情報を確かめてください。
・実施医療機関は明記できませんが、実際の公開情報に明記されている場合があります。
・主な参加条件には記載された基準以外にも多くの基準があります。

臨床試験(治験)とは

・当サイトは積極的に日本で実施されている臨床試験情報(治験)を紹介していますが、臨床試験は効果や安全性を確認することが主たる目的となる場合が多く、確立されている治療法を示しているものではありません。参加を検討する際には、臨床試験のリスクとベネフィットをよく理解してください。宜しければ、「もっと知ってほしい薬の開発と臨床試験のこと」をご参照ください。
・その他、「臨床試験記載のルールについて」をご確認ください。

初回作成:川村 千恵(最終更新:可知 健太)

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