概要
一般名 |
ネシツムマブ |
商品名 |
ポートラーザ |
治験薬コード |
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一般名英語表記 |
Necitumumab |
商品名英語表記 |
Portrazza |
種類 |
ヒト型抗EGFRモノクローナル抗体 |
投与経路 |
点滴静注 |
適応がん種 |
切除不能な進行・再発の扁平上皮非小細胞肺癌 |
特徴
EGFR(上皮成長因子受容体:Epidermal Growth Factor Receptor)は、細胞の増殖などに関わる受容体であり、EGFRシグナルの過剰な活性化はがんの増殖・転移に大きく寄与しています。ポートラーザは、EGFRに対するヒトIgG1モノクローナル抗体薬(抗EGFR抗体薬)で、EGFRに結合しシグナル伝達を阻害することでがんの増殖を抑制します。さらに、がん細胞と結合したポートラーザを認識した免疫細胞(NK細胞など)ががん細胞を直接攻撃する「抗体依存性細胞傷害活性(ADCC活性)」により、がん細胞を除去する効果があると考えられています。
臨床試験においては、EGFRが多く発現しているがんに高い効果が認められましたが、EGFRの発現が低い症例の数が限定的であったこと、またEGFRの発現の不均一性や検出の難しさなどが考慮され、EGFRの発現状況に関わらずに適応が認められています。
効能・効果
切除不能な進行・再発の扁平上皮非小細胞肺癌
用法及び用量
ゲムシタビン及びシスプラチンとの併用において、通常、成人にはネシツムマブ(遺伝子組換え)として1回800mgをおよそ60分かけて点滴静注し、週1回投与を2週連続し、3週目は休薬する。これを1コースとして投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。
重大な副作用
動脈血栓塞栓症・静脈血栓塞栓症、Infusion reaction、低マグネシウム血症、間質性肺疾患、発熱性好中球減少症、重度の下痢、出血
参考リンク
https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/GeneralList/4291430