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Intention-to-treat analysis


  • [公開日]2016.10.26
  • [最終更新日]2020.01.07

無作為に割り付けても、はじめに指定された治療どおりにしない対象者が実際にはいます。副作用や治療反応性が乏しいために従来の治療に移行させられる場合もあります。この問題を解決するために考えられたのがIntention-to-treat 分析です。
無作為化により対象者を「新しい治療」と「標準的治療」に割り付けたとします。こ の時、対象者はA群:そのまま新しい治療を継続、B群:標準的治療に変更、C群:そのまま標準的治療を継続、D群:新しい治療に変更(わずかでしょうが) の4群に分かれてきます。
いかなるバイアスもなく新しい治療と標準的治療の間には本当は差がないとしたら、実際にその治療を受けたA群とC群だけを観察して生じた効果の差は単に偶然によるものといえます。もちろん、バイアスは常に起こり得るものですので、他の理由でこの各群の割合は変わってきますし、副作用などの不利な効果のために新しい治療の群より脱落するB群が増えると一見して効果があったと誤っ て評価する危険があります。
Intention-to-treat analysis(「治療の意図」による分析)とは、対象者が実際に割り付けられた治療を完結したか、あるいは実際にはじめから受けたかどうかにかかわらず、当初割り付けた群にしたがって分析することです。つまりA+Bの群に対してC+Dの群を比較することで、新しい治療の実用的な価値を評価するものです。
薬効のような治療そのものの効能を立証する研究ではA群とC群を比較することとなりますが、理想的な環境のもとでB群とD群の大きさを最小限にとどめるために努力しなければならず、標本サイズが小さくてもよい試験研究でのみ可能となります。
対象者が最初に無作為に割り当てた治療方針に従わなかったのには何らかの理由があるためであり、intention-to-treatに従って分析するということは、治療そのものというよりは、そのマイナスの治療効果も含めて「治療方針」を比較しているものであり、この治療方針の効果は「実践的な治療効果」ともよばれています。医療・保健機関として実際に知りたいのは、その治療を実施する際のサ ービスそのものに対する実践的な治療効果であり、むしろIntention-to-treat分析を行うほうが実用的といえます。

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