手足症候群


  • [公開日]2018.02.01
  • [最終更新日]2018.02.01

手足症候群とは、抗がん剤の投与によって手や足の皮膚の細胞が障害されることで起こる皮膚症状の副作用です。主な症状として、手足や指先、足底が痺れたり、ヒリヒリ感・チクチク感などの知覚過敏があります。また発赤、色素沈着、腫脹等の症状もよくみられる症状です。重篤になると、湿性落屑、潰瘍、水疱、強い疼痛が現れ、歩くのが困難になったり、手で物が掴めないなど、日常生活に不便を感じるまで症状が進むこともあります。

手足症候群を起こしやすい抗がん剤にはフルオロウラシル、ドキソルビシンリポソーム注射剤、ドセタキセルなどの注射剤の他に、カペシタビン、テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム、ソラフェニブスニチニブなどの経口薬もあります。手足症候群がなぜ起こるかはまだよく分かっていません。また、薬の種類によって症状や現れる部位が異なることがあります。

手足症候群の主な治療法は、原因となる被疑薬の投与中止ならびに対症療法がありますが、基礎疾患であるがんの治療は疎かにできないため、多くの場合他の抗がん薬に変更して処方を組み直されます。対症療法としては、潰瘍など創傷の治療や鎮痛薬の投与が行われます。 主にステロイド系抗炎症薬やピリドキシンが症状の緩和に用いられます。

作成:株式会社インテリム
logo

×

会員登録 ログイン