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生物製剤

[公開日] 2018.03.09[最終更新日] 2018.03.09

生物学的製剤 生物から産生されるタンパク質などの物質を応用して作られた薬である。これに対し、一般的な医薬品は、化学的に合成した物質をもとに作られる。病原体から作られ感染症の予防に用いられるワクチンや、ヒトの血液から作られる血液製剤、抗毒素製剤(ボツリヌス菌やジフテリア菌など)などが該当する。 広義では、バイオテクノロジー(遺伝子組換えや細胞培養など)の技術で開発された新薬も該当する。 生物学的製剤は、原料が細菌やウイルス、血液などを用いるため、一般的な医薬品より変性や副作用を起こしやすい。このため、医薬品として承認された後も、薬事法の生物学的製剤基準のもと、国立感染症研究所によって有効性や安全性を確認する試験の国家検定を受け、これに合格したものだけが市場に出荷できることになっている。 主な適応疾患として、慢性的な皮膚炎症の「乾癬(かんせん)」や、関節の炎症が持続し徐々に破壊される「関節リウマチ」など、過剰な免疫作用による疾患の一部の治療薬として使用される。 とくに、従来の治療で効果がない患者に使用されることが多い。
辞典

高橋さくら

米国州立大学生物学科卒後、国内の臨床検査会社、大学病院研究室で研究開発の後、製薬会社でがん関連製剤の学術情報・マーケティング担当。その後CROにてがん関連治験の立ち上げ業務を経験。また、福祉系大学に社会人入学卒業し、社会福祉士、精神保健福祉士取得。 日本臨床腫瘍学会会員、日本癌治療学会員

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