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成人T細胞白血病(ATL)

[公開日] 2018.03.09[最終更新日] 2018.03.09

成人T細胞白血病(ATL)の原因は、HTLV-1というウイルス感染。 幼少時に母乳を介し母親から感染し多くの場合は発症することはなく経過し「キャリア」となる。 ATL は世界の中でも日本の西南部(九州・沖縄地方)に多く、1977年に日本ではじめて提唱された疾患。 約30~50年間の潜伏期間がありHTLV‐ 1キャリアに5〜10%の頻度で発症し、発症すれば2年以内にほとんど死亡する。全国のキャリア数は約100 万人、ATL 発症数は年間約700 例といわれる。 発症率が高い地域では妊婦検診で抗HTLV-1抗体検査などの検査を行い、母子感染予防の対策が行われている。 ATL細胞は血液中だけではなくリンパ節でも増殖するため、多くの場合はリンパ節の腫れがみられる。病変の広がりは全身性で、脾臓(ひぞう)や肝臓、肺、消化管、中枢神経系に及ぶこともあり、半数以上で皮膚に病変がみられる。
辞典

高橋さくら

米国州立大学生物学科卒後、国内の臨床検査会社、大学病院研究室で研究開発の後、製薬会社でがん関連製剤の学術情報・マーケティング担当。その後CROにてがん関連治験の立ち上げ業務を経験。また、福祉系大学に社会人入学卒業し、社会福祉士、精神保健福祉士取得。 日本臨床腫瘍学会会員、日本癌治療学会員

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