横断研究とは、ある集団の、ある一時点での健康状態や病気の有無と、その原因と考えられる要因が有るか無いかを同時に調査し、関連性を明らかにする臨床研究の方法です。例えば、健康診断時に日ごろから運動をする習慣が有るか無いかを調査し、運動習慣の有無と肥満度に関連があるかを調べるといった方法です。この方法は、「対象者を追跡する必要がないので、短時間で経済的に行うことができる」、「アンケートやカルテの調査により、一度に沢山の原因と考えられる因子との関連性を調べることができる」といったメリットがあります。一方、病気の有無と要因の有無を同時に調査しますので、病気と要因の因果関係を推測することが困難です。例えば、運動習慣と肥満度に関連があった場合(運動習慣のない人は肥満度が高い)、「運動をしないから肥満になる」のか、「太っているから運動をしない」のか、を判断することは困難です。
作成:株式会社インテリム
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